お守りちょうだい

カテゴリー「心霊・幽霊」

某神社に友人と参拝に行き、お守りを買い帰宅。
私の家で友人と二人で駄弁っていたら良い時間になってしまい、うちに泊まる事になったんだ。
ちなみに家は3LDKのマンション。親と弟と同居。

私の家族が寝静まった深夜、ふと部屋のドアを見たら薄っすら開いていた。
建て付が悪いので良くある事。
しっかりと締め直したのだが、また少ししたら開いていた。

なんだよ・・・と思いドアを睨んでいたら、ふっ・・・と黒い影が通った。

私の部屋は角部屋で、影の進行方向の反対側は壁。
驚いて友人と顔を合わせ、またドアを見る。

今度は、猿の様な鬼の様なお面を被った子供が部屋を覗いて、また通り過ぎて行った。
慌ててドアを閉める私だが、友人は「侵入者かもしれない!?」と言い一緒に部屋を出た。
隣の弟の部屋の扉はキッチリ閉まっていて、開閉の音もしなかった。
玄関を覗きリビングに行っても誰も居ない。
リビング横の和室で両親もいつも通り就寝中。

歩き回って疲れたし、気のせいだ、という事になりもう寝る事にしました。
念のためにロフトベッドの頭元にお守りを置き、二人寄り添って就寝。

友人は爆睡。
私はうとうとしていた頃、ベッドの下に気配が・・・。
気のせいだと思っていたら、足元から「ねえ、お守りちょうだい」と子供の声。
声の方を見たら、さっきの子供が立ってた。

子供:「ねえ、お守りちょうだい」

再び催促され、欲
しいなら・・・と思い、私の分のお守りを手渡した。
するとその子供はすっとベッドの下に降り、気配を滑らせ居なくなった。

なんだあれは・・・と思い寝ようとしたら再び気配が。
今度はいきなり足元だ。

子供:「お守り」

あげたのになんなの?と思っていたら、友人の分が残っていたのを思い出し、それを手渡した。
すると子供は居なくなり、私は眠りにつき朝になった。

友人は爆睡して気づかなかったみたいだし、家族に聞いても何も無かったと言う。
害はお守りが消えたくらいでなにもない。
だけど隙間が少し怖いから、押入れ片付けてきっちり閉めた。

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