爪一本分の幅で剥がれて

カテゴリー「心霊・幽霊」

家には昔、寝ている間に足の裏を爪で引っ掻く幽霊が出没して、家の母がその被害に遭い、酷い時は足の裏の生皮を爪一本分の幅で剥がれて、歩くのに難儀していた。

そいつは部屋を変えてもなぜか必ず母の所にしか現れず、母を困らせていたんだが、ある時、自分が夜更かしをして深夜3時位に布団に入りながらまったりしていたら、足の裏にいきなりやたら冷たい何かが触れて、その後にそのなにかがつーと足裏をなぞる様に動く感覚がする。

なんとなく、直感で『こいつだ!』と感じたので、引っ掻かれてない方の足で『手がこの位置なら多分頭はここだろう』って位置を思い切り蹴飛ばした挙句、ついでに踵落としもして、オマケに読んでたジャンプまで投げつけてやったら、その感覚は消え、それ以後俺は同じ目に遭う事も無く、おまけに毎回被害に遭っていた母のそれもピタリと収まり、もっと速くに俺の所に出てくればさっさと退治出来てたのにね・・・と笑った。

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