あれは幻ではない

大学の同級生の近所で有名な心霊スポットがある。
高校時代に友達と行ったらしい。

その場所は深夜2時にとある電話ボックスで子供が一人で母親に電話かけてるというもの。
よくある怪談話だが、確かめてみようと、深夜2時にその電話ボックスに行った。

案の定、誰も居ない。

拍子抜け半分と変な安心感で、しばらくうろうろしていたが帰ろうとしたとき、ふと、子供が現れた。

自転車に乗った、小学校低学年で目が細めで半袖を着た、色の白い子供。

友人達は金縛りに遭ったように動けず、子供が電話ボックスに入っていくのを見届けるだけだった。

その子供は、電話をかけ、数分電話したら、普通に電話ボックスから出てきて、来た方向に戻っていった。

なぜか、友人達の事は目に入らないらしく、目も合わさず、闇に消えていったらしい。

この話を大学時代に実際に行った友達に聞いた。

俺は、幽霊じゃなく、お前らの錯覚か本当に実在する男の子が母親に電話しただけだろうと言った。

この話をした友人も皆そう言うよ。
俺も最初はそう思おうとしていたよ。

だが、皆が励まそうとするたび、あれは幻ではないと思うようになる。

皆同じ事言うんだよ。

お前もう、わかってるだろう。
お前も想像してしまっているんだよ。
その光景を。

今までの皆も、お前と同じ答えを皆言うんだよ。

男の子が話してただけだろうと・・・。

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