おじさんの正体

カテゴリー「不思議体験」

中二の夏に友人達とキャンプをした。

県内のキャンプ場や野外活動所のある山に行った。
その日は天気が良い日だった

目をつけてたのは県道の橋の下。
遊歩道整備がされてて、橋桁のしたがいいスペースだった。
川原にはBBQする人、テント貼ってる人、ワゴンとテント併用してる家族もいた。
近くに野外活動所のグラウンドがあって、水道やトイレはそこに行った。

俺らは目当ての橋の下に小型テント設置。
釣りをして、カレー作ってキャンプ満喫。
家からハムを持ってきた奴がいて、昔あったCMのように焼いた。
明るい内に寝る用意だけしておこうとテントの中にいたら、外からテントを叩いた人がいた。

「君達、危ないよ。今夜は雨になるから、野外活動所に行って泊めてもらいなさい」

外に出たら、声をかけた人はいなかった。
半信半疑ながら野外活動所に行った。
説教されたけど、管理棟の集会所兼食堂に素泊まり&格安で泊めてもらえる事になった。

俺達の後にも何件か来てた。
活動所の空き部屋に泊めてもらったり、駐車場に車おいて中で寝る人もいた。
でも外は星空。
雨は降りそうになかった

ところが夜遅くなってから雷雨になった。
サイレン鳴って、駐車場の車にいた人たちも避難してきた。

翌朝、おじさんが教えてくれなかったらヤバかったと話をしてたら、何人か同じように声かけられたグループがあったと知った。
野外活動所の人かキャンプ場の人だと思ってお礼を言ったら、野外活動所の人は知らないと言ってた。
キャンプ場にも聞いてくれたら、そっちも心当たりないってさ。

帰る前に川原に言ってみたら、増水してた。
橋桁の下も水が浚った跡があった。
声をかけてくれたおじさんの正体は判らないけど、感謝してる。

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