夢か現かの際に・・・

自分の祖父が一昨年亡くなりました。
年齢は80後半で、もう最後のあたりはボケてしまって言葉が支離滅裂だったのですが、そんな祖父との会話の中で一つだけ気になる会話がありました。

祖父が元気だった頃、(確か自分が中学頃だったと思います)戦争の頃の話を祖父から聞きました。
祖父は戦争終了後、なんとか大陸から復員してきたそうなのですが、復員した年の冬、酷い熱を出して生死の境を彷徨ったことがあったそうで、熱にうなされる中、夢か現かの際に変なものをみたと。
『部屋で布団に寝ている自分』
『それを見ている20くらいの青年』
『その青年が自分を呼んでいる声』
『そしてその青年に「お前は誰だ、ここはどこだ」と聞いた』

・・・ということを、懐かしげに話していたのを覚えています

そして、一昨年。
祖父が亡くなる前のことです。
後半はもう寝たきりになり、病院のべっどで始終寝ていた祖父なのですが、何度か見舞いに行ったことがあります。

普段はボケているとはいえ私の名前と顔は必ず覚えていて、「ようきたな、(私の名前)。げんきにしとるか」と笑っていたのですが、ある時、少し体調を崩してベッドに伏している祖父を見舞ったとき、ベッドの前に立った自分に対して、酷く乱暴に声を荒げて「お前は誰だ、ここはどこだ」と怒鳴りつけられたことがたった一度だけありました。

そのときの祖父は、まるでいつもの好々爺じみた雰囲気の消えた、酷く粗暴な雰囲気を持っていたのが印象的でした。

今となっては亡くなった祖父の話ですから確認はできません。
ただ、祖父が昔見たという夢と自分が経験した祖父の怒鳴る姿・・・。

どうにも、似通った物を感じてしまうのです。

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