怖さで喉が引きつる感じ

カテゴリー「不思議体験」

文章じゃ伝えづらいけど、実体験した洒落怖。

先日、夜道でレ○プされそうになった。
私の職は激務で、日付変わっても仕事してる事も多いんだけど、その日はたまたま23時くらいに上がれて、歩いて15分くらいのアパートまで徒歩で帰ってた。

いつもスマホで音楽聞きながら帰ってるから気付くの遅れたんだけど、真後ろに人がいた。
気付いたときにはもう残り3メートルくらいで、え?と思って振り返ろうとした瞬間に肩と腕掴まれてパニックになった。

驚きすぎて叫べなくて、怖さで喉が引きつる感じで、高い声が出せない状態。
周りは細い道路と古いビルの裏口で、ちょうど大通りから細道に入ったところだったし住宅街からも遠かったから、もし叫んでも助からなかったかもしれない。

恐怖で頭が真っ白で涙すら出ない状況で、もう死を覚悟した。

すると、いきなり頭上から「バサバサバサ!」って音がして、目の前の男の頭?肩?当たりに何かがぶつかった。

男が驚いて力が緩んだ隙に、必死で後ずさりながら後退したんだけど、その最中もずっと男の顔というか、頭あたりに黒い物体がまとわりついてて、「バサバサバサ!」って音がしてる。

男は「ヒィ、エエェ・・・・・・」みたいなことを小声で叫びながら、そのまま大通りのほうへ逃げていった。
大通り方面の街頭に照らされて、一瞬、男の手とか首あたりから血が出てるのが見えた。

10分くらい呆然とした後、警察呼んで事なきを得たんだけど、あの「バサバサバサ!」って音の正体が気になった。
それで、よーく考えて、一つだけ思い当たることがあるのを思い出した。

2週間くらい前、休日に買い物に出たとき、大通りに面した公園付近でカラスが地面に伏せてるのを発見した。
羽をバサって広げて、お腹を地面につけたような感じ。

「あ、カラスが落ちてる!」と思ったんだけど、野生の動物だし、触らない方がいいかな?と思ってスルーしようとしたんだけど、植え込みから猫が出てきてカラスを狙っていたから、とっさに追い払ってしまった。

カラスはその間ずっとじっとしてて、私が場所を移そうとおそるおそる手を伸ばした瞬間に、バサバサバサッ!と翼をばたつかせて起き上がり、茂みの中に入っていった。

「なんだ、元気だったのかな?」と思ったが、次の日出勤するとき前を通りかかると、道路脇で死体になっていた。

「やっぱり弱ってたんだ。可哀想に・・・・・・保護してあげればよかったかな」と思って後悔したのだが、あのときのカラスが羽ばたく羽音と、男を襲っていた黒い塊の音は、同じ音だったと思う。

調べたら、カラスは夜は活動的じゃないらしい。
そもそも、襲われている人をカラスが助けることってあるんだろうか。
もしかしたらあの日、公園で出会ったカラスが、私が猫を追い払ってあげたお礼に、痴漢を追い払ってくれたのかもしれない。
次の日曜日に、あの道路脇に花を添えにいこうと思う。

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