故障ではないはずのエレベーター

カテゴリー「不思議体験」

コピペでもなければマジネタです。
私自身のほんのり怖かった話。

去年友人と映画を観に行ったんですよ。
大阪梅田、泉の広場を上がって少し歩いたところにある映画館に。
たぶんロード・オブ・ザ・リングだったと。

その日の最終上映が終わったのが、夜の11時くらい。
そのビルの映画フロアーの中では一番上の階だった(と思う)ので、さすがに階段を歩いて降りる気にはなりませんでした。

疲れたし、時間も時間だし、暗くて怖いし。
んで、私と友人含む、観客ほぼ全員が、数機あるエレベーターの前に分かれて並びました。

しばらく待ってたら、他のはずっと1階か地下1階だかで止まってたけど、私達のところが一番最初に来たんです。
内心「きっともうこんな時間だし、他のエレベーターは営業終わってるんじゃないの?ラッキー」とか思いつつ、まあ10人くらいは乗ったと思います。

乗った人は全員が1階で降りるつもりだったので、押したボタンも1階だけで、すなわち点灯してるボタンも1階だけ。
遅い時間ですから、幸い他の階からの利用客もなく、すんなり下降し、1階に到着しました。
が、ドアが開かなかったんですよ・・・。

しかも、エレベーターは1階に着いても全く停まりもせず、ドアが開く様子もなく、押してあった階数ボタンが消灯しただけで、間髪いれずそのままスーッと上にあがって行きました。
そして、元居た階まで上がり、そこでようやくドアが開きました。
ドアが開いたら、さっき乗れなかった人たちがまだエレベーターを待っていて、私たちは、こっ恥ずかしながらも軽く苦笑いと会釈をし、全員がそのまま乗り続けました。

多分みんな「せっかく先に乗ったのに、また降りて待つのは嫌だ」くらいに思ってたんでしょうね。
懲りずにまた1階を押し、雑談などしながら乗ってたんですよ。

でも、また、エレベーターは一度も停まることなく、スーッと降りて、押してたボタンの点灯が消えただけでスーッと上がって、元の階に戻って、ドアが開くんです。
しかも今回は、元の階では誰も待っていなかったのに・・・。

2往復してさすがにちょっとおかしいなと思って、違うエレベーターにしようと何人かは降りたんですが、あいにくさっきの人たちが降りたあとで、他の機は1階で止まってました。
それで結局また全員が同じエレベーターに乗り、もう一回挑戦したんですよ。
でも結果は同じ、1階に着いてもドアは開かず・・・。

最後はみんな怖くなってきて「もうどこでもいいから停まった階で降りよう」ということになり、エレベーターが上がる時に2階~元居た階より下の、全ての階のボタンを押しました。
でも、どの階も、通過ごとに階数ボタンが着々と消灯していくだけで、全てスルー。
結局は、もと居た階でエレベーターは停まり、ドアが開きました。
もう誰もそのエレベーターで降りようとはせず、他の機を待つ人と、階段で降りる人とに分かれ、私と友人は、知らない女のコ2人と『キャアキャア』言いながら暗い階段を駆け下りてようやくビルを出ました。

故障なのか、夜間だから1階以外の階では停まらないようになってるのか・・・。
それにしては1階でも停まってくれなかったしーとか、一体何なのか知らんけど、あの時は怖かった。
一人じゃなくて良かった。

ちなみにその時、1階まで階段を降りて帰り際にエレベーターを見たんですが、その時は普通に動いてるみたいでした。

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