母親の異常行動

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

初めて投稿します。

5年前の体験談です。
怖いというか謎が多い話です。
とある週末の夕方くらいに実家に帰省しました。
周りは山と海と田畑ばかりの田舎。

家には父親と兄がいて、母親は地区の集会とかでいませんでした。
夕食はお寿司など御馳走になり、テレビを観ながら3人で雑談して過ごしました。

夜の10時くらいになって・・・。

兄:「そういえば、お母さん帰ってこないね・・・」

父:「電話してみるか」

母親は携帯電話を持ってないので、公民館に電話していました。
で、数分後・・・。

父:「近所の○○さんの話だと8時くらいに家に帰ると言って公民館を出たらしいけど・・・」

家から公民館まで歩いて3分。おまけに一本道。

兄:「ちょっと見てくる・・・」

懐中電灯を持って出掛けようとしたときです。

「ガラガラガラ・・・」

裏口の引き戸が開く音が・・・。

僕:「帰ってきたみたいだね。」

台所を通り、裏口の電灯を点ける。

僕:「お帰り!久しぶり・・・うわぁ!!何か・・・お父さ~ん!何か・・・何?誰?」

自分が何を言っているのか動揺しすぎてよくわかりませんでしたが、そこには顔面血まみれでニコニコしている母親がいました。

母:「あら久しぶりね○○!お母さん今日飲みすぎたみたい・・・」

その後の会話は省略します。
服装は泥だらけ、ハンドバックの中に枯れ葉が数枚。
靴は右だけ履いていて、両手と顔が血で真っ赤。
髪の毛が濡れている・・・これは頭の流血で濡れている。
前頭葉が5センチくらい切れている。

簡易手当てをしながら119に電話して、住所、電話番号、母の名前、症状、僕の名前を伝えました。

119:「その方でしたら本日1回運ばれています。2回目ですか?」

僕:「はぁ?何言ってんですか?今日が初めてですよ!」

119:「間違いなくその方は運ばれてるんですがねぇ。では救急車を・・・」

母:「○○!電話を切って!救急車は乗りたくない・・・」

本人の同意がないと乗せることができないと言われて、僕は「自分たちで病院に連れて行きますので救急車はいいです」と、そう言って電話を切りました。

そのあと服などを着替えさせて、兄の車で病院へ向かいました。

40分で到着し治療。
入院はしなくて大丈夫だけど後日また来院して下さい・・・ということで、家に帰り、12時過ぎに実家到着。

帰りの車のなかで聞いたハンドバックの中身・・・コンパクトミラー、ハンカチ、化粧セット、小銭入れ。

兄が「探しに行こう!」とかいうので、懐中電灯を持って家を出ました。
草むらなど20分くらい探してみましたが見つかりませんでした。
ただ、左の靴は墓地の入り口で発見。
汚れてなくてきれいな状態。
ちなみに家から墓地まで徒歩30秒です。

長くなりましたが、3分の距離を2時間さまよった母親。
平道で舗装されているのに泥だらけ。
崖などどこにもないのに、3mくらいの斜面から滑り落ちたとか。
救急車で1回運ばれたとか、ハンドバックの中身とか・・・すべてが謎。

その後、実家に帰省しても後日談を聞くことはありませんでした。
たぶん実家内で封印したのでしょう・・・まあいいけど。何か・・・ね。

この話は以上です。
ありがとうございました。

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