顔面が潰れた・・・

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

あるアパートでの出来事。

5階建てのアパートの最上階に住んでいる家族。
その家族にはもうすぐ幼稚園に入園予定の女の子がいました。

お昼御飯を食べ終わった後に女の子を近所の公園に散歩に連れて行くのが母親の日課。
ところが今日に限って女の子はお昼ご飯を食べ終わると、何処かへ遊びに行ってしまったのです。
しばらくして帰ってきた女の子に、心配になった母親が「どこに遊びに行っていたの?」と聞くと、「アパートの裏で豚さんと遊んでいたの」と言いました。(裏で豚なんか飼っていたかしら?)

母親はそう思いつつも1人で遊びに行けた女の子を少し見直しました。

夜になり父親が帰って来るのを2人で待っていました。
しかし、いつまでたっても帰ってきません。

「お父さんまだ帰ってこないの?つまんないから豚さんと遊んでくる」

女の子はそう言うと母親の手を引っ張り「お母さんも一緒に行こうよ」と言いました。

子供一人で行かせるのも心配だし、自分も豚を見てみたいと言う気持ちがあったので一緒に行く事にしました。

女の子の手を握り階段を下りてアパートの裏へ周りました。
そこはとても生き物を飼っているとは思えない薄暗い場所。

「どこに豚がいるの?」母親がそう聞くと女の子は持っていた懐中電灯である場所を照らしました。

「あれだよ、ママ」

そこには屋上から飛び降りて顔面が潰れた父親が横たわっていました。

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