ただのキチガイならいいけど

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

先月、父の実家で体験した話。

父の実家と言っても今はもう引っ越してしまって空き家になってるんだけどね。
父の実家は俺の生まれ育った家から車で1時間くらいの山の中にあるんだ。
小さい頃は、夏は虫取りや魚釣り、冬はスキーなど、子供にとっては自然が豊富で本当に楽しかった。
んで、先月、年末に実家に帰ったときに父の先祖の墓にお参りに行ったんだ。

俺は今は他県で仕事してるけど、夏は忙しくて帰れず墓参り出来なかったから雪の降る中行ってきたんだ。
父の実家は国道から途中で狭い山道に入って行き、カーブが多く、運悪く対向車が来るとどちらかが少し狭い道まで戻らなきゃ行けない位の道。
雪も積もっているから結構怖いんだけどねw

んで、空き家になっている父の実家の敷地に車を停めるつもりだったが、雪が多くて停めれそうになかったので近くの集会所に車を停めたんだ。
そこから墓までは歩いて2,3分くらいかな。
花と線香を持って墓まで行ったが、奥にある墓の隙間に婆さんが座ってて俺をずっと見てたんだ

俺は軽くビックリしながらも、こんにちわ~と挨拶したけど反応はなく、ただずーっと俺を見てた。
少し気味が悪かったけど、墓の雪をさっと払いながら、持参した花を備え付けの花瓶?に入れ線香に火を付けお参りした。
お参りが終わり、さて帰ろうとした時、さっきの婆さんが何か話しをかけてきた。

・・・とはいっても、何を言ってるのかさっぱりわからず、俺は、半笑いしながら適当に「あはは、お先に失礼します」と言ってその場を立ち去った。

で、車に乗り込んで、さぁ帰ろうと車にエンジンをかけると、突然さっきの婆さんがギャーギャー騒ぎながらこっちに走ってきた!

俺はなんかヤベェと思いながらも、婆さんが走ってる向かってくるのを呆然と見てたんだ。
そしたら、婆さんが車に近寄ってきて、「見えるんだな?」とニターっと笑った。
正直、「えぇ~、何言ってのこの人」と思ったけど、見えちゃ行けない存在なのかと思い車を急発進させて逃げてきたんだ。

あれは本当に何者なのか、ただのキチガイならいいけど、変な類だったらヤバイんだじゃないかと不安なんだよね。

俺、大丈夫かな・・・。

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