10才の頃発狂したまま

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

祖父から聞いた話。

まだ祖父が20歳くらいの頃、ある山中の田舎に住んでいた。
仕事帰りに空き地の脇を通りかかると、野良猫に餌をやってるお爺さんがいた。

次の日もまた同じ場所でお爺さんが猫に餌をやっていたが、何か昨日とは様子が違う。

良く見てみると猫に紛れて裸の人間(女の子)が猫の様に身を屈め餌を食べてる。

祖父が思わず「えっ?」と声を出すと、裸の女が一瞬こっちを見たあとに四つん這いのまま山がある茂みに消えて行った。
女の子の髪は異常に長くボサボサ。
目は獣のように見開いてた。

呆然と立ち尽くしているとお爺さんがこっちに歩いてきながら喋りだした。

「驚いたろ?さっきのは俺の孫だ」

お爺さんの話によると、お孫さんが10才の頃発狂したまま家出したらしい。

警察に捜索願いを出したが見つからず、3年程経ってから山に裸の女の子がいると噂が流れお爺さんは探しに来たそうだ。

祖父は黙って聞いてるとお爺さんは「次は毒を食わしてやろうか・・・」と言っていたらしい。

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