その肉の正体

オレの兄貴の身に起きた話。

オレの兄貴はクラスでは地味な方でいわゆるいじられキャラだった。
しかし、人気はあったようで兄貴の卒アルの白紙の欄にはかなりびっしり書き込まれていた。

そんな兄貴には「何で兄貴と?」と思うくらいかわいい彼女がいた。
小柄で明るくて、たびたび家に呼んでは料理を振る舞うという。
問題はその料理だった。

最初はカレーや春雨といった定番だったのが、なぜかどんどん肉料理ばかりになっていった。
中には骨のある人間の指のようなものが入っていた。
しかしそれは漢方の亀の爪だったという。

しかし「調理中は決して見ないで」といわれており、不安を感じた兄貴はそっと見てみた。

すると案の定使っていたのは人間の肉だった。
今まさに手から指を切断して鍋に入れた瞬間だった。
思わず声を出した兄貴は目が合ってしまった。

急いで逃げたが物凄い早さで追い掛けられ、捕まったときに近くにあった袋から生肉のようなものを口に入れられた。

兄貴は吐き出すこともできずにそれを口に入れたまま家に逃げ帰ってきた。
通報してその女は逮捕されたが、あの肉は女の元彼の肉だったそう。

オレの兄貴に食わせて早く元彼になってほしかったといっていたらしい。

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