明かりつけなかった

カテゴリー「都市伝説」

女子大生ののA子がある日、先輩のB子の家に遊びに行った。
A子とB子はとっても仲がよく、その日も夜遅くまで先輩のB子の家で他愛もない話をしていた。
時間を見ると終電ギリギリの時間なので、B子の家から自分のアパートへA子は帰ることにした。
しかし途中でA子は自分のアパートの鍵をB子の家に忘れているのを思い出し、B子の家に引き返した。

真夜中ということもあり、B子の部屋には明かりがついていなかった。
幸運なことに鍵もかかっていなかったので、B子の部屋の構造を良く知っていたA子は電灯をつけるまでもなくB子の部屋に忘れてしまった自分の部屋の鍵を手に入れてぎりぎりの時間で家に帰った。

そして次の日。
A子は昨日の非礼をわびると同時に、どこかへ食事にでもB子を誘おうと思い、B子の部屋に行った。
しかしそこには警察車両と大勢のやじうまでがいた。
A子は人ごみを掻き分けて入っていくと警察にB子の友人だと名乗り出た。
警察はB子が殺されたことと、ちょっとわからないことがあるのでとショックを受けているA子をB子の部屋に入れた。
B子の血で染まったベッドの横に血文字でこう書かれていた。

「あかりをつけなくてよかったな」

そう、A子が鍵を取りに戻ったとき、すでにB子は殺されており、まだ部屋にはその犯人も潜んでいたのだ。
もしそのとき電気をつけていたらA子も殺されていただろう・・・ベッドの下に潜んでいた殺人犯に。

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