夏場で死後約二週間だと

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

事故物件のリフォームやったことがある。

アパート、マンション、一軒家、別荘とか色々。
ついでに孤独死、自殺の発見者になった事もある。

これは、俺がリアルに見てきた自殺アパートの話。

アパートの自殺は圧倒的に首吊りが多い。
若い人でロープ掛けるのは、事後の建物の傷に対する心配なのかカモイや中柱に紐を掛けてやる事が多いみたい。

意外なのは、首吊吊りでも床や畳が汚れてなかった事が多かった。
年寄の男性で、首の頸動脈を包丁で切った現場があった時は凄かった。
布団かぶってヤッたんだけど、畳や壁周囲が血だらけで、畳や壁を張り替えたり塗り替えた。

古い公営の物件だったんで、同居の家族が出た後は誰も住まずに解体したらしい。
パッと見はそんな事があったとは絶対に判らないレベルまで現状回復出来た。

現状回復やる人間からすれば、最初から事故物件と明らかに分かったりすれば、まだいい。
たまに、事故後と判別つかない物件の処理は、何も知らされずにやらされる事もあるから。

で、ある海辺の別荘の手直しに行った時、そこは前オーナーが2階から1階の吹き抜けから首吊りした。
追求は無しで、それは内緒で売り払う為に遺族から頼まれてかなりの工事になった。
勿論、一部の要員以外はその事実を知らされて無かった。
一応幹部の俺もだけどね(苦笑)

中の工事は深夜でも続けたんだけど、例の吹き抜け部分をやってた人間が俺に言ってきた。

「すいません、何か気分が変で・・・・・・」

梯子で作業中に、下から足を引っ張られてる感じだと言い出した。

俺も何か変な感じはしてたんだけど、そのまま作業させた。
そしたら、その2日後にその作業員が突然高熱と呼吸困難になり入院した。
原因不明で、病院側で治療データーを貰う代わりに治療費の補助を申し出る位の意識不明の重体の症状になった。

医者が言うには助かる率が1割無いとまで言われた。
奇跡的に持ち直して助かって、良かったんだけど。(それでも入院3ヶ月)

そこで社長「あの物件のせいじゃ無いだろうな?」とか言い出して、そこで初めて聞いた事実は衝撃すぎてやばい。
事故物件は残された人達に大変な迷惑と揉め事を残す事ばかりだよ。
主に、金銭問題やPTSDに尽きる。
人間の腐敗臭はゲロゲロだし、ハエゴキ凄いし、普段故人と付き合いもないであろう遺族の金銭関係からのクレームとかも凄い。

事故物件でも、自殺と孤独死のパターンがありますが、後の処理が楽なパターンが多いのは圧倒的に自殺。
首吊りや風呂での自殺で発見が早い場合は、即入居可能レベルが多いです。
それに、後の事を考えてるのか?知識を持ってるのか?汚れを出さない様に気遣いをしてある場合もあります。

基本、警察が検証し、警察まで運んで医師が見ますから、まず故人本人を見ないです。
発見が早い場合は救急隊員さんが蘇生を試みるみたいですが。

孤独死は、夏場と冬ではかなりの違いが出ます。

夏場で死後約二週間だと、臭いや虫が半端なく凄いですね。
畳や床は張り替えで、下の基礎関係まで特掃の方に消臭と除虫剤処理依頼しないと無理でした。
最悪時は二回来て貰いました。

死後一週間だと微妙で、鉄筋コンクリート造りで部屋を閉鎖するなら、後処理は要らない事はありました。
ちなみに、最初の二週間の物件には、処理後の一年後に入居者が入ったとの事です。

最長のパターンは死後半年のがあります。
これは個人的に発見者の一人になったのですが、ミイラ状態でした。

臭いが消えずに閉鎖しましたが、周囲にウンコと肥やしと猫の糞と生ゴミが混じった様な臭気が漂い続けました。

そこは既に解体され新しいマンションの一部になってます。
周囲の住んでる人達は最悪だったと思います。

孤独死ですぐに発見されない人は、年輩の独身男性が圧倒的に多いです。

部屋でパンツ一丁や全裸状態で発見されるパターンが多く、霊体験話も結構聞いてますが、実際に物件関係で自分が体験したのは先に書いたのがメインです。

自殺物件だと、すこし切ない思いをする事もあります。
かなりの確率で、お金絡みの痕跡を見、または関わる事もあります。
片付けてる最中に、郵便受けに大量の督促状を発見したり、借金回収担当の方と少し話す状況も多いですね。

皆さんが一番聞かれたいのが告知の問題でしょうが、私はハッキリとは言えません。
言えるのは、気になるなら住む事を決める前に、近隣のタバコ屋や小さい商店等で、必ず買い物をしたりして聞き込みをする事です。

利害関係が無い人達なら教えてくれるかも知れません。

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