遺体を見た。助けて

カテゴリー「都市伝説」

ある若いカップルが夜中に峠で交通事故を起こし、二人の乗った車がガードレールから崖下に落ちてしまいます。

運良く二人は助かったのですが、男性のほうは身動きが取れず、女性は車から抜け出し助けを探しに行きます。

慣れない道でさ迷い歩いていると、茂みの中に1台の軽ワゴン車を見つけた。

助けを頼もうと、中を覗くと後部座席で一人の男性が眠っていました。
ドアにロックがかかっていなかったので開いて覗いてみたのですが、暗闇のせいか、男の容姿はよく見えません。
ですが、どうやらその男性は血を流して亡くなっているようでした。

あわてて逃げようとしたところに、運悪く車の持ち主らしき男性が帰ってきます。
仕方なく女性は後部シートの下にもぐりこみ体を隠します。
その男性は、血まみれのブルーシートに包まれた荷物と土のついたシャベルを後部座席に投げ込み、運転席に座ります。

しばらく「クソ!クソ!クソ!」と叫びながら、ハンドルに頭を打ち付けていましたが、その後女性には気がつかず車を発進させます。

恐怖で卒倒しそうになるのをこらえ、女性は遺体と血まみれのブルーシートに包まれた荷物の下でこっそりと帰りを待つ彼氏にメールを送ります。

彼女:「遺体を見た。助けて」
彼返信:「どこで見たの?」
彼女:「停車中の車の中」
彼返信:「今どこにいるの?」
彼女:「わからない。車で走っている」
彼返信:「だから今どこにいるの?」
彼女:「だからわからない。誰かの車の中。どこかを走っている」
すると、そのとき運転手が後ろを向いて「だから、車のどこにいるんだよ!」と。

彼女は走行中の車から飛び出し、路上に転がり落ち、その後やってきた車の乗客に助けを求めました。

その後警察と付近を探索するのですが、二人の事故車は見つかったものの、彼氏の姿は無く、例のワゴン車もその後ゆくへ知れずということです。

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