ガラの悪そうな男性二人

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

1人暮らしの祖母が体調を崩した時、母親と俺とで交代で母の実家に泊まった。

俺の当番の日、特にすることもないし疲れていたので、床に就いて本を読んだ。
いつの間にか眠っていたようだが、壁を隔てた隣で男性二人がケンカをしているような荒っぽい声で目を覚ました。

うるさいけど、注意するのは怖いな・・・と思い、窓を少しだけ開けて覗いてみようと思った。

窓の外、俺の目の高さで、ガラの悪そうな男性二人が殴り合いのケンカをしていた。
というより、片方が一方的にやられているようで、ぐったりとして頭から血を流していた。

通報した方が・・・と思ったがすぐに窓を閉めた。

この壁の向こうは空き地で、窓にはベランダもついていないことを思い出したからだ。
その後は布団をかぶって寝てしまった・・・。

そんなことを忘れた頃、母が祖母に「隣の空き地、ずっと何も建たないよね」と話していた。
祖母が「あんたはまだ小さかったから覚えてないか。隣はアパートだったけど、二階の部屋でチンピラ二人がケンカしてさ、片方を頃しちゃったんだ。それでそれ以降アパートも入る人がいなくなって、潰してそれっきりなんだよ。」と。

あの夜見たことを思い出して背筋が凍りついた。

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