ここでいいのか分からないけど、私が怖い話。
小さい頃からずっと「我が家には蛇の守り神様がいるんだよ」って言われて育った。
その蛇ってのは、3m位あるでかいのと、一回り小さいやつの2匹。
蔵の中に住んでるらしいんだけど、「この家で一生を過ごす女性の前にしか姿を表さない」って話だから実際信じてなかった。
数年前、仕事の関係で地元に戻る事になったけど、子持ちの兄夫婦が実家に住んでいるので、お互い気を使うだろうとアパートを借りる手筈でいた。
でも思わぬ臨時収入があったり兄夫婦や親の勧めがあったりで、実家の敷地内にトレーラーハウス置いて住む事に。
蔵に灯油タンクがあるから毎年出入りはしていて、今年とうとう私が蛇を見た。
今冬だし変にでかいし、何より1匹はコブラみたいなやつだったからとにかくびびった。
サイズは正直分からないけど、とにかくでかいアオダイショウみたいなのと、それより一回り小さくてアオダイショウと同じ柄だけど、コブラみたいに顎下が広がってるやつの2匹。
いつ近付いたのか分からないが結構近くにいたし、どうしていいのか分からなくて、視線を逸らさないようにしてゆっくり後ろ歩きで蔵から脱出。
今思えば熊じゃないんだからって思うけど、その時は凄く必死で死ぬかもとか思ってた。
守り神云々とか頭になかったし。
急いで父に「蔵に蛇が居た!!!」と言いに行ったら、柄を聞かれて、アオダイショウだったけどコブラもいたと報告。
父急激にテンション下がる。
私不安になる。
「お前は嫁に行かないのかなぁ」って父の台詞で私も気付いて青ざめた。
同じく未婚で蛇を見た曾祖母は四人姉妹で婿を取ったけれど、私は妻子持ちの兄がいる。
私は結婚が出来ないのかもしれない。
いまだ眉唾だけど正直怖い。
ちなみに亡くなった実母はみた事がなかったらしいけれど、義母は結婚の挨拶に来た時見たらしい。
曾祖母姉妹は二人が蛇を見たらしいけれど、ひとりは一度は結婚して家を出たけど死別ですぐに戻ってきたって話。
今思えば色々守ってくれたんだなと感謝したくなる事は沢山あるが、人の生死まで嗅ぎ取ってるのかと思うと結構怖い。