よかったら聞いてください。
昔から変なものを見ることがあった。
例えば幼稚園で数人で廊下を歩いていたら、壁に向かってうずくまってる女の子がいたので、「どうしたの?」って声をかけたら友人に「誰と話してるの?」って言われて、もう一度女の子見たらいないとか、家でも脱衣所の天井に女の人がへばりついていたりとかあった。
親と散歩に行った時に、道で俯いて立ってる男の人に挨拶しても返事してくれなくて(昔は知らない人にガンガン挨拶してた)「なんであの人無視するの?」って言ったら「誰もいないでしょ、変な事言わないで!」って言われてから、「あぁこれは人に言っちゃいけないんだ」って学んだ。
成長するにつれて意識的に見ないようにしよう、知らないふりをしようとしてたら見る頻度は減った。
でも、アンテナっていうかなんていうか、感度が良くなってる時は意図せず見えたり聞こえたりするようになってしまった。
家の中では階段を降りようとしたら、階下から黒ずくめの服を着た人がスーッと上がってきて自分の身体を通り過ぎってたり、夜中気配を感じて起きたら足元に女の人がいて足首握られて、次の日起きたら痣になってたりとかいろいろあった。
学生時代は、周りが見える!とか言ってもけして自分も見えるとかは言わないでいたし、黒い影が後ろにいるのに反応しないこの子はわからないんだろうなぁなんて思ってた。
でも、校舎ではうずくまっている女の子に声をかけたら誰もいないなんて事があったり、自分の頭上にあった教室内の廊下側の上の窓が一つだけガタガタ震え出したりして少しずつバレてしまった。
校内で黒い影が追いかけてきたり、トイレで誰もいないのに水が流れたりドアが閉まったり、4階の窓が外からバンッと叩かれた音がしたり・・・。
誰もいない放課後の真っ暗な廊下の奥から何かを引きずる音がしても、誰かが気づかないなら悲鳴を上げないで確認しに行ったり、そっとその場を離れるように促したりしてた。
でも、怖いものは怖いからいまだにビビり。
怖い話は好きだけど。
読んでいただきありがとうございました。