一撃で切断された

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

私が小学生の頃、学校の敷地内にウサギ小屋とトリ小屋があり、生徒達が日々の食事や掃除を担当していました。

校内でも大の動物好きなN先輩は、トリ小屋に新しく誕生したヒヨコ達を大変可愛がっていました。

そんなある日、トリ小屋の世話を担当した生徒達の悲鳴が教室に聞こえました。
何事か!?と確認すると、トリ小屋にヘビ(青大将)が侵入し、あろう事かヒヨコ達を食べてしまったと、今もそのヘビが、トリ小屋の隅でトグロを巻いていると言うのだ。

すると突然、「うおおおおっ!」と言う雄叫びをあげながらN先輩がトリ小屋に走り込み、むんずとヘビを握ると、グラウンドに向けて放り投げた。

そして手にしたクワを上段に構え、ヘビの頭部にめがけて打ち下ろした。
「ガッツ!」と音をあげクワは地面に深く食い込み、ヘビの頭部はその一撃で切断された。

さらに素早くヘビの尾を掴んだN先輩は、またもや「うおおおおっ!」と雄叫びを発しながら、手にしたヘビをブンブンと振り回し始めた。

するとヘビが大きく回転する度に、飲み込まれていたヒヨコが次々と空中へと飛ばされて行った・・・。

これは私が教室の窓から見た、未だに忘れる事の出来ない光景です。

その後すでに絶命していたヒヨコ達は、先生と生徒達の手により花壇の隅に手厚く葬られました。

が、ヘビのその後は・・・不明です。

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