霊がアピールに利用するのは、何も虫だけではないみたいよ。
人から聞いた話だけど紹介するわ。
ある日の朝、Aさんが電車に乗ろうとしたとき、駅で見知らぬおばあさんに声をかけられたそうなの。
ところが、おばあさんとの会話は何とも意味不明なもので、Aさんは話の途中で、このおばあさんを痴呆気味の老人かと思い始めていた。
しかも、Aさんは仕事に行かなければならず、早く行こうとするのだけれど、おばあさんは苛立つほど愚図り行かせてくれない。
そうこうしているうちに、おばあさんは「これで借りは返しました」みたいな事を言って離れて行ったらしいの。
Aさんはいつも乗るはずの電車に乗り損ねたわ。
でも、その乗るはずの電車、実は福知山線の脱線事故の電車だったらしいのよ。
このおばあさんの存在を何とみるか?
Aさんの守護霊が利用しただけなのか、それとも前世で助けた人の生まれ変わりなのか、実のところは解らないわ。
ただ、Aさんは変な老婆に絡まれたおかげで、事故に直接巻き込まれなくてすんだ。