自分にとっては最初凄く怖かった体験だったんだが、途中で展開がネタっぽい感じになってしまって、誰に話しても笑われてしまうという、どうにも腑に落ちない話。
当時はプレステ2でFF11が発売されて間もない頃。
連日寝る間を惜しんでプレイしていたんです。
きっかけらしいものは全く思い当たらないんだけど、ある日を境に深夜に何かがベランダを歩くようになりました。
時刻は丁度このくらい。
午前2時頃になると、カツッカツッと、ヒールで歩くような音がベランダを往復するんです。
自分の部屋は4Fで家の最上階。
4Fにはあと2部屋あって、自分の部屋を含めて全てが横並び。
ベランダも全ての部屋に繋がっています。
付近では一番高い建物だからなのか、日中は屋上によくカラスが集まっているので、最初はカラスが何かをつついているのかと思っていました。
昼夜問わず時間が空いたらゲームに夢中になっていたので、日中の日光の照り返しでTV画面が見辛くなるのを嫌い、ブラインドは常時下げたまま。
カラスだと思い気にも留めていなかったので、音がしてもブラインドを上げてベランダを確認しようとは思いませんでした。
音がするようになって3~4日目くらいだったと思います。
チャットで『またカラスがウロウロしてるよ。鬱陶しいなあ。』と友人達に発言したところ、『それにしては連日。しかも深夜に鳥目のカラスがウロウロするっておかしくないか?』と友人達に言われ、それからは音がするともう怖くて、しきりにチャットで気を紛らわせていました。
もちろん怖くて絶対にベランダなんか確認できません。
幸い10分もしない内に静かになるので、ただ耐える事はできました。
ですが、さらに不思議な足音には追い討ちがされるようになりました。
足音が止むと、今度は部屋の隅から凄くゆっくりとオルゴールが流れるようになったんです。
1音、1音、ポツリ、ポツリ、と、巻いたゼンマイが切れかける直前の様な速さで流れてくるんです。
『生まれてこの方オルゴール買った事ないんですが。あと音の出所がベランダ付近の壁の中みたいなんですがwwwww』
普段生やさない草も生やしまくって、チャットで怖い気持ちをごまかし続けました。
ここまでは本気で怖かったのですが、ここから話が変な展開になってしまいます。
笑われてしまう要因です。
オルゴールが流れるようになってから、これも3~4日目くらいだったと思うんですが、ある事に気付きました。
1音づつだったので最初はよくわからなかったのですが、曲に凄く聞き覚えがあるのです。
それが何の曲であるのか気付くのに、時間はかかりませんでした。
「これ・・・。檄・帝國華撃団じゃね・・・?」(サクラ大戦というゲームの主題歌です)
それからはもうオルゴールは自分の味方としか思えず、恐怖心は吹っ飛んでしまいました。
その後も数日足音とオルゴールは続き、相変わらずベランダの外は流石に怖くて確認できなかったけれど、オルゴールが流れると一緒にゆっくり歌う程にまで、気が楽になったのを覚えています。
そしてその内、いつの間にか足音もオルゴールも聞こえなくなりました。
今も同じ部屋でコレを書いていますが、この時間になると時々オルゴールが聞きたくなります。
足音は勘弁してください・・・マジで。
以上です。
長文失礼しました