溺死しかけた

カテゴリー「心霊・幽霊」

自分的にはあまり怖くなかったんだけど、友人的にはほんのりだった話。
自分の父は17年前に無くなっている。←前提

最近はあまりないんだけど、一時期風呂に入るとどうしても眠気に襲われて、湯船で寝てしまう事がしょっちゅう、というかほぼ毎日だった時期があった。
別に疲れていたりとか眠かったりするわけでもないのに、湯船に入ると強烈な眠気が来る。
湯船に入らなきゃいいじゃん、ってことなんだけど、当時は頸椎~背中にかけてに軽い障害があったので、湯船でゆっくり温めないと痛みで眠れなくなるので、外せなかった。

その日も湯船につかって間もなく、眠いと自覚する間もないくらいの時間で眠ってしまった。
その時、耳元で「○○!(自分の名前)」と父の声がして、洗面器が床に落ちるガターーーン!という音で目が覚めた。
目が覚めた時、顎から口あたりはすでに水面下、もう少しで鼻が沈むくらいだった。

父の声は空耳だと思うことにしても、確かに洗面器がタイルの床に落ちる大きな音で目が覚めたのに、よく考えてみたら洗面器は床の上に置いてあった。

風呂の椅子は湿気を防ぐために倒して置いてあったので、椅子の上に置いてあったはずはない。(置けない)
溺死しかけた所を父が助けてくれたと思っているので、全然怖いとは思わなかったのだけど、それ以来、嘘のように湯船で眠気に襲われる事が無くなった。

もちろん、眠いと自覚している時や、ものすごく疲れている時は眠くなる事はあるけど、あの一時期の、薬でも飲まされていたかのような急激な眠りに落ちる事はなくなった。

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