ピトケアン諸島少女性的暴行事件。
長年、閉鎖環境に置いておかれたピトケアン島は、外の世界からも忘れられた存在であった。
1999年、ふたたび世間の耳目を集めることとなる。
この島に研修に来ていたイギリスの女性警察官が、この島の大部分の成人男性が、島の14歳以下の女性と性交渉をもっているという事実を告げられたのだ。
その後、捜査の結果、事実が明らかになり、大部分の成人男性の島民が逮捕されることとなる。
ただしこれには島独自の風習も考えなくてはならない。
ピトケアン諸島では、12歳を過ぎたら結婚できる資格があると考えられおり、大半の女性が12歳から15歳の間に最初の出産を経験していた。
このため12歳の少女との性行為は倫理的にも問題ないと考えられていたという主張である。
島の成人女性達も、この事件対する会議を開き、島の男性達を弁護すると決定した。
彼女たちによれば「少女に性行為を要求することは1790年の島への入植以来のポリネシア文化の伝統と認めるべきだ」というものである。
ただ、この会議についても女性全員が参加しているものではないという点や、成人男性のほとんどが収監されてしまうと島の経済がたちゆかなくなるという事情が加味されたのではないかと言う指摘も一部ある。
最終的に裁判では6人が有罪判決を受けることになり、この事件によって加害者とされる側も、被害者とされる側もひどく傷ついたと言われている。
その後、ピトケアン島では長らく興味本位のメディアが入ってくることを拒んでいたが、近年日本のテレビ局がバウンティ号の取材で島に入り、現在の様子を放送した。
ただし少女性的暴行事件については一切ふれることはなかった。