怖い話に関わるな

カテゴリー「怨念・呪い」

小学生の時の話。

一年の時も担任から嫌われていた。
学年が上がったその年は、担任を含めたクラスメイトから嫌われいじめられていた。
正直、幼稚園児の時と余り変わらない状況なので、いじめられてるという自覚はなかった。

ある日、移動教室に忘れ物をしていたことに気付いて、帰りの会が終わった後に教室を出た。
移動教室は施錠されていた為に、諦めて帰ろうと荷物のある教室に戻った。

いつも意地悪をしてくるクラスでも派手な子達の楽しげな声が、廊下にいた私にも聞こえてきた。

「動いた!」
「○君の好きな人は誰ですか?」
「○君好きなの?」

どうやらこっくりさんをしていたようだった。
怖い話に関わるなと言われたが、当時気になって図書館で怖い話を呼んでいた為、こっくりさんの存在を知っていた。
面倒で関わりたくないなと思っていたので、荷物を持ってサッと帰ろうと教室に入った。
一歩入った瞬間、あんなに楽しそうにしていた声が静かになった。
気にせずランドセルを掴む。

教室をあと少しで出られる時に、なんとなくいじめっ子達を見てしまった。
こっくりさんをしていたいじめっ子全員が、無表情で私を見ていた。

「動かなくなった」
「あれ(私)が教室に来たから。ほら、×ちゃんが途中で教室入っても止まらなかったんだから」
「薄気味悪い」

ここまで散々言われたが、関わりたくなかったからそのまま教室から出た。
後にした教室から悲鳴が聞こえた。

「手を離しちゃった!」
「どうしよう!動いてる!!!」

その後、物凄い速さでこっくりさんをしていた連中が教室から出てきて、使った紙をこちらに投げつけた。

「お前のせいで呪われた!お前が処理をしろ!」

意味がわからなかったので無視した。

家に帰ってから、夕食後に母から散歩に付き合うように言われ、散歩中に色々話をしたが、
怖い話に関わったことがバレて怒られるのも怖かったが、恐る恐る母に今日の話をしてみた。

「それは、怖かったね」

参加していなかったからか怒られなかったと安心した。
その瞬間、何かに違和感を感じたが、何か分からず、母と私しかいない夕方の静かな大通りを歩いていた。

「でも、大丈夫。その紙をもし押し付けられても燃やせば良いんだから。憑かれてても、××(神社名だと思われる)に電話してそこに行けば祓って貰えるから。参加してても君なら大丈夫だよ。そんなことないから。ああ、でもこっくりさんをしていた子達が心配だね。まあ、良いか、君をいじめてた子達だからどうなっても。自分達が招いたことを違う子にやらせるって根性が気に入らないな」

「でも、どうにかなったら気分悪いよ」
「そうだね」

ここまで話をした時に、散歩中の犬に吠えられた。
いきなり現れた犬にびっくりした。

「あら、可愛い犬ね。で、●●(私)。こっくりさんをしていた子がどうかしたの?まさか、紙を無理やり押し付けられたんじゃ!?」
「さっき話したでしょ!」

また、再度同じ話をした。

「怖かったね。大丈夫大丈夫。あんたは参加してないから」と、さっきと違う話を返された。

狐に抓まれた気分とはこのことか。

「明日、きっと面白いことになってるよ」とニヤッと笑って言った母が、二重にダブって見えた。

次の日、こっくりさんをしていた子達が熱を出して休んだ。
こっくりさんをしようと言いだした子と手を離した子は、一日多く休んだ。

全員回復した後、私がいると怖い物がどこかに行くという噂が流れ、七不思議ツアー(笑)に参加させられる羽目になった。
その七不思議ツアー(笑)の結果を簡単に書く。

トイレではなく、何故か体育館倉庫に花子さんが出るという。
三回ノックして「(物)をお持ちしました」と言う。
返事があったら、閉まっている体育館倉庫のドアを開けることができる。
入るとそこは異次元という話。

七人で行って、勿論返事はない。
最後に私の番になったが、ノックをする前に気付いてしまった。

「ここ開いてるよ」

私を置いて全員逃げ出した。
体育館倉庫が根腐れが原因で開いたらしい。

二ノ宮金次郎の像の前にある小さな池は、底なしという噂。
眺めるだけではつまらないので、近くにあった長い木の棒を池に突き刺した。
ずぶっずぶっと、底である土に刺さっていく感覚。
持ち手が無くなるくらい刺さった辺りで私以外逃げ出した。
その池が干上がった時に見たら、足首までしかない浅瀬で底はコンクリートだった。
その後は、夜限定のもので実現は不可能だった。

私といると怖い物に遭遇するという噂になった。

お粗末な七不思議(実際に出来たのは二つ)ですみません。

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