うちの父方の家系の話。
今年の正月、実家に帰省してるときに「○家(父の旧姓)についてお前に大事な話がある」と父に呼ばれました。
うちの父は母に婿入りしたので私は○家じゃないし、父方の親族に一度も会ったことがないので、正直「何で今更かしこまって○家の話?」って感じでした。
まぁ、聞かない訳にもいかないので、正座して向かい合いました。
すると、開口一番「○家は呪われた血筋だ」と。
いきなり何を言い出すんだこの人、と驚いていると、父は○家について語り始めました。
なんかすごい立派な家柄で、自家製ヘリとか持ってるすごい金持ちだったそうです。
うちは決して裕福とは言えない家庭だったので、正直、父のいうことが信じられませんでした。
そのことを告げると、父は押し入れの奥の方から古い木箱をとりだして、中の写真を見せてくれました。
絶句しました。
写真の詳細は言えませんが、○家が超絶名家だったんだということはよく理解できました。
私:「お父さん、なんでこのこと今まで教えてくれなかったの?」
父:「お前に分別がつくまで秘密にしてたんだよ。家柄を自慢する時代でもないからな。私達は○家と縁を切ってるんだから、このことは人に言い触らしたりしてはダメだよ」
私:「そうだね・・・わかった」
ここまでは○家自慢話だったんですが・・・。
私:「お父さん、何でお母さん方に婿入りしたの?○家のほうにいたら私、お嬢様だったのに・・・」と悔しがっている私に、父は○家の没落&呪いのことを話し始めました。
かいつまんで話すと、○家は戦後、何かがきっかけとなり、それ以降の親族は一人残らず呪われてしまったそうです。
具体的には、重度の精神病を患う確率が異常に高い、自殺者多数、行方不明になる、縁談に失敗する、必ず癌で死ぬ、などなど。
父づてに父の家族の近況をたまに聞くことがあったんですが、確かに「呪われてる」と言われてもおかしくないような、不幸っぷりでした。
それで、父は○家との因縁を断ち切るため、母方に婿入りしたそうです。
それが功を奏したのか、血が薄まったせいなのか、父は○家よりはまともな、平凡といえば平凡な家庭を築いたそうです。
・・・多分、精神が弱いのは血の遺伝なんでしょう。
兄弟の一人は精神病院に入院しています。
この話をきいて、その理由がわかりました。
私が父方の親族に会ったことがないのも、私に悪影響を与えないように父が遠ざけていたからだった、と知りました。
家族写真見たい?と聞かれ、もちろんうなづきました。
で、家族(親族)写真をみた感想。
「リアル犬神家の一族」
これ以上にピッタリの言葉はないと思いました。
写真越しからでも、物凄い負のオーラが伝わってくる、まさに「呪われた一族」といった感じ。
横で父が、「可哀想な人達だった・・・」と呟いたのが印象的でした。
話は以上で終わりです。
もちろん、全て実話です。