私が30歳代の頃の話。
生まれ故郷の杉並区に現在も在る某神社。
そこに深夜26時頃、御参りに行った時に体験。
今現在その某神社は18時頃には本堂に行くための門は閉められるようになり、昔のように夜は入れなくなっております。
私が御賽銭を115円入れ拝礼し終えて隣にあった「おみくじ自動販売機」に100円を入れ、購入した「おみくじ」を手に取りました。
そして本堂をあとにし、自宅に帰ろうと後ろへ振り向く途中で私の視界の右側に身長は160cmくらいの、山のフドウのような身体をした何者かが薄明かりの下に音も気配も無く忽然と現れたのです。
私との距離は10mほど離れていました。
服装は灰色のボロボロ雑巾のような布が全身にこびり付いて、垂れ下がる物をまとっておりました。
その何者かは髪が長く伸びきっており、超ロン毛で顔や表情はまったく見ることができませんでした。
まったく生命の気配が無いのですが、その何者かが私を凝視しているということは感覚で判りました。
私は「あれ?神社の奥に寝泊りしているホームレスの方なのかな?迷惑だと思われてしまったかも・・・」と思って、その何者かに会釈だけして神社をあとにしました。
まったく殺気とか怒りの念は感じませんでした。
しかし、40歳になった私が今になって考えても、あの何者かは確実に「この世の者ではない」と感じるのです。
深夜遅くに瞬間移動するかのごとく、音も気配も無く突然現れたのですから。