これが究極の八つ当たり

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

私が小学生3年生だった冬。
父親が雑誌の懸賞でスキー旅行を当てた。

しかし弟が生まれたばかり、母親も産後の疲労で体調が思わしくないこともあり、父親はその権利を叔父に譲った。

そこで悲劇が起こる。

叔父の家族を乗せたスキーバスが途上で崖下に転落したのだ。
叔父は全治6ヶ月の重傷、残りの家族は全員死亡した。

悲報を知らされた私たち家族はその日のうちに叔父の入院先の病院へ向かった。

叔父は全身を包帯で覆われた無残な姿でうめいていた。

ふと、私たちの姿に気が付くと・・・。

「お前達が私の家族を殺した!!」

その叫び声は、幼い私にとってこの世のものとは思えない怨念に満ちたもので、金縛りにあったように全身が強ばったのを覚えている。

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