私がまだ小学生で、家族みんなで車で夜、里帰りしているときでした。
田舎で街灯も少ない道で、事故があったらしく、衝突した形でほぼ全壊した車2台と、警察官数名が何か作業していました。
その警察官達をボーっと眺めている様な感じで立つ女性が一人おりました。
そのまばらな街灯と警察官の持つ懐中電灯だけで薄暗く、その事故車さえ判然としないなか、その女性だけがボンヤリと明るくはっきりと遠目にも見えたので、まず変だと思いました。
そして、その横を通り過ぎようというとき、車の窓越しに見たその女性の顔が見えたのですが、それは、何か虚ろな表情で、ただゾッとするほど青白く血の気が失せた顔でした。
通り過ぎた後、母が「今ンと何かいな。おかしかねぇ。おかしかねぇ」(九州人です)と父に言うと、「バカ。幽霊とかいるか!」と真顔で怒るように言いました。
まだ、誰も“幽霊”など言っていないのに・・・。
普段から、そういう話を信じずバカにしている父の反応だっただけに、やっぱり、見えてたんだと、後から怖くなってしまいました。
これで、おしまいです。
悪文、要領を得ずすみませんでした。
なお、30年近くたった今、母は、「あれは狐か狸やね。絶対」と結論を出しております。