俺がまだ若手社員だった頃、今から10年以上前の話。
職場は4階建てビルの1階で、ビル丸ごとが支店。
残業で夜20時過ぎまで残っていたのは、俺と女子社員3名、上司の男1名。
で、若手男子たる俺は女子社員よりも先に退社出来るはずもなく、女子社員の残務を手伝って(手伝わされて)いた。
それもようやく終わり、4階にある更衣室&ロッカーへ向かうべく、上司一人を残してみんなでエレベーターに乗り込んだ。
扉を閉めるボタンを押したのは俺。
扉が閉まる瞬間、「○○さ~ん!」って俺を呼ぶ女性の声が聞こえた、気がした。
『1階には上司しか残っていない、そんな訳がない、気のせいだ』と思って、改めて開くのボタンは押さなかったから、そのままエレベーターは上へ。
ところが同乗している女子社員が口々に「今、聞こえたよね」と。
女子社員:「○○君呼ばれているのに、なんでドア閉めたの?」
俺:「でも誰もいないよね?」
・・・ってことになって、ゾゾゾ~な事に。
他の階の声がエレベーターシャフトに響いたとか、たまたま何かの音がそう聞こえたとか、その後色々話もしたが正体は分からずじまい。
ちなにそのビル内で過去2名ほどお亡くなりになっているが、俺自身はその方々とは面識もないので関係ない・・・。