そのまま死んでくれた方が・・・

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

20年以上前、自分が小学3年生くらいの時。

母子家庭の友人の母親がどう見ても毒親だった。
友人は腕や顔にも痣があったし、友人の家に電話しても後ろから怒号。
遊びの誘いに行くと「どこに行く気だ!」と玄関まで追ってきて怒鳴りまくる。

さすがに学校も何かしてたとは思うんだけど、子供目線では何もしてないに等しかった。

一度「家出してうちに来なよ!あんな怖いお母さん嫌でしょ?」と言ってしまったら
、その友人は若干ムッとした口調で「私が赤ちゃんの頃ぬいぐるみを買ってくれたことある」って言い返された。

今思うと無神経な物言いだった。

友人の家はいわゆる集合団地でエレベーターはなく狭い廊下があった。
また懲りずに遊びに行こうとしたら、ちょうど友人毒親が階段の上にいて鉢合わせ。

毒親:「またあんた来たのね!うちの子を誘わないで!」

鬼の形相が怖くて頷きながら帰ろうとしたら、その母親のサンダルが壊れた?か何かで足を踏み外したのか降ってきた・・・。

言葉通り「宙を舞う」って感じ。

悪意があったわけでなく反射的に避けてしまって、友人母はそのまま顔面から落ち「がたがたがたがた!」とすごい音で転がり落ちていった。

生まれて始めて血溜まりが出来る瞬間を見た。

ドラマの死体と同じだ!

震えてたら少しだけ頭が起き上がって「何してんのよ、救急車呼びな!」と怒鳴られて、また直ぐに失神?した。
その時、ふと「あれ?このおばさんいなければもっと友人と沢山遊べるのでは?」と思った。

その時友人母は手足や指がピクピクしてて一応生きてる風だったけど、見捨てて逃げた。

もしこのまま大した怪我じゃなかったら私が見捨てたことがバラされるかもなと考えたけど、もしかしたら上手くいくかも・・・と全力疾走。

結局友人母はそのままそこで亡くなってたらしい。
同じ団地の人が見つけてた。

友人は最初こそ落ち込んでたけど、祖父母と暮らすようになってから、少しふっくらして可愛い髪型をして母親が死ぬ前よりイキイキとしてた。

今はお互い家族を持ったけど、定期的に連絡をとってたまに飲みに行ったりする。

母親の事故の話は私からは1度もしてない。
友人は「ずっと友達を続けてもらえて嬉しい」とことある事に言ってくれる。

見捨てたことは悪いが・・・「友人と遊びたい」という気持ちが最優先。

あの事故現場にいたこと、その後の行動、自分の親にも旦那にも、友人にも言ってない。

知ってるのはあの時死んだ虐待ババァだけ。

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