俺の実話。
今では差別になるとかでもう無くなったようだけど、俺の子供の時には小学校のときに色盲検査というのがあり、俺は残されて何度もその検査を受けさせられた。
眼医者にも行かされ、そして赤緑色盲と判断された。
子供にとっちゃなんのことかあまり意識しなかったのだが、少しして、学校の社会見学だか遠足だかでクラス全員バスに乗ってバラ園みたいなところに行った。
バスの窓からバラ園が見えたとき俺は「なんだ葉っぱばかりでバラが咲いてないな」と言ってしまった。
するとクラスの女子が「え?見えないの?」と。
俺は「え?」と思い黙ってしまったんだが、バスを降りてバラ園の中に入ったとき、バラの形から緑の中にたくさんの真っ赤なバラが咲き乱れていたのがわかった。
俺は思った・・・。
「これが赤緑色盲なんだ・・他の人と俺が見てる世界は違うんだ」と・・・。
以降、緑の中に赤い花が咲いているのがわからなくても「赤い花が綺麗でしょ?」とか話しかけられると「そうですね」と言うようになった。
他人からすればどうでもいい話だろうけど俺からすれば、とても後味の悪い話です。