寮で暮らしていた頃。
夜、目を覚ますと窓からの微かな明かりに照らされて部屋に、こんもりとした影が見えてきたんだよ。
なんだろ?と思って、よく見ると・・・正座した女が両手を前に突き出し顔を畳に押し付けている異様な姿なんだ。
その女が畳を「バリボリ・・・ボリ・・・」と掻き毟り出して・・・。
実際ああ云う状況になると、悲鳴じゃなくて無言で速やかに部屋から逃げるんだと知った。
次の日、あの掻き毟っていた所が何故か気になって、畳をひっくり返したら、よその家の七五三だと思われる家族写真らしきものが出てきたんだけど、その写真にホチキスの針が無数に打ち込まれていて鳥肌がたった。