人生で一度だけ体験した怖い話です。
私が体験したと言うより、母が体験したと言う方がいいかもしれません。
小学生の高学年ぐらいの時の話なのですが、その当時部屋数の少ない古いアパートに住んでいた私たち家族は居間にぎっしりと布団を敷いて兄、私、母の並びで寝ていました。
ある日私は高熱を出して寝込んでしまい、母がつきっきりで看病してくれていました。
私は夢うつつに母が首に巻いた汗まみれのタオルを替えてくれたりしているのを感じていたのですが、そんな中、母が寝ている私を覗き込む形で怒鳴っている夢を見ました。
変な夢だなぁと思いながらそのまま眠り続けました。
次の日の朝、すっかり熱も下がりほぼ全快した私は母に「昨日お母さんが私を怒ってる夢を見た」と伝えました。
すると母は「あなた、洗面器(嘔吐もしていました)替えたお母さんの腕を掴んで『お母さん行かないで、隣に怖い女の子が寝ててこっちをずっと見てるの。怖いから行かないでお願い』って言って泣いてたのよ!あなたの隣に寝るのお母さんなんだからふざけないでよ!」と再び私を怒鳴りつけました。
私は全然記憶が無くて驚いたのですが、熱に浮かされて幻覚を見ていたにしても
洒落にならないほど怖かったことを覚えています。
その家ではつぶつぶさんと名付けていた虫の大群もよく出ていましたし(これは8歳くらいまで住んでた家にも居ました)、数字が頭に流れ込んできて苦しんだりする事や、布団と毛布が剣山のようになって眠れないことも何度かありました。
水回りがとても悪い物件で床下に水が溜まり、黒カビが大量発生したのをきっかけにその家から引っ越し、今は新築のマンションに引っ越した為、その様な事は起きなくなりました。
つぶつぶさんだけは時々今の家にもやってきます。