地方の百貨店の地下で仕事してた頃の話。
母親と息子の常連客がいた。
息子は目の焦点が微妙で、何時も口元によだれ垂れ流しで、母親はかなりくたびれた様子。
母親は横柄な息子の言いなりで食品買ってた。
此処まではよくある話。
但し、この後が微妙だった。
ある時から息子一人が買い物に来るようになった。
口元のよだれもなく、目つきも正気だった。
客としても普通の対応で、以前の横柄さはなかった。
プライベートを語れる程の関わりがなかったので家庭環境とかは解らなかったけど、母親と同伴しなくなった途端に、正常に見えるようになった息子に何があったのかと考えると何か厭な気分になった。
その息子、一時的に鬱とか精神病の状態だったかもと思うと、あの母親は息子にどんな酷い仕打ちをしていたんだろうか・・・。