2階の住人はオカルトを超えている

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

年代も地域もふせるけどアパート暮らしをしてた頃の話。

そのアパートは別に事故物件とか曰く付きというわけではなが、2階の2部屋と1階の1部屋に少し問題があった。

2階に住んでいた人が少々変わった人で問題というのは、その人が原因のご近所トラブル的なもの。
実害は無いが不気味。

その人はアパートに10年以上住んでて、恐らく住民の中でもかなりの古参なのだが、数ヵ月~1年に1回ほどのペースで何故か両隣の部屋に引っ越しの挨拶にくる。

「今日隣に引っ越して来た○○です。よろしくお願いします。つまらないものですがお受け取りください」

ありふれた内容の挨拶だが、これを同じ相手に何度もやる。
引っ越してきたどころか古参なのはわかりきってるのにやる。

そしてこれと同じくらいの頻度で真下の階の住民に謝りに行く。

「昨日はドタドタ騒いでうるさくして申し訳ありませんでした。お詫びがわりに受け取ってください。」

騒ぐどころか物音ひとつしないのだが謝ってくる。

ちなみに贈り物は蕎麦やタオル、ハムなどそれなりに高価なギフトセット。

該当の部屋に入居する時には大家さんから「贈り物をしてくる以外は普通のいい人なので受け取ってあげてください。前から住んでますよね?とかのツッコミはしない方がいいですよ・・・」とアドバイスされる。

断ったりツッコミを入れると、その場は帰っていくが、翌日に何事もなかったかのように再び挨拶にくるらしい。
受け取った方が早いし、拒絶して怒らせても怖いのでお奨めしませんとのこと。

住んでいた約3年の間に4回引っ越しの挨拶を受けた。
拒絶やツッコミをし続けたらどうなるか興味深かったが怖くて1度も出来なかった。

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