会社の先輩と近所の1,400mくらいの山に登りにいったときの話。
頂上でご来光でも見るべという話になって、深夜3時くらいに登山口からスタート。
当然マイナーな小さな山なので夜行する物好きがいるわけもなく、自分たち以外に車は無し。
夜の低山ってヘッドライトの灯りしかないから、道間違えたら踏みあと見えないし一瞬で迷子になるんだね...。
5合目あたりで先を歩いていた俺が道を間違えて、1時間ほど辺りをさまよい遭難しかけたりしてペースダウン。
なんとか7合目の休憩所についた頃には空は白んでて、地面にもうっすら雪が積もってた。
確か5時前くらい。
一応一息入れてから再出発。
ここから勾配がキツくなって、辺りも白一色に。
それでも僕は生きていくは神ドラマだーとか他愛もない話をしながら登ってたんだが、少し上の斜面から急にポンッて音がしたんだよ。
クラッカーとかじゃなくて祭りのポン菓子製造機みたいな、ちょっと普通じゃない音。
話が終わって後ろの先輩に今、音しましたよね?って聞いたら先輩もうん、とのこと。
明らかにうちら二人が出した音じゃない。
朝の5時、登る前の駐車場からしてもそんな音がここでするわけないんだよな。
もともとこの山は修験者の修行場で7合目の休憩所には猪の神様を祀ってるお堂がある。
そのあとは特に何もなく登山は終えたが、未だにあの音が何の音だったのかは分からない。
あれが山の神様の音だったんだろうか。