小4の頃、友達と2人で近所を歩いてた時のこと。
道のすぐ隣に大きなマンションが建ってた。
マンションって各家の玄関ドアが並んでる長いベランダみたいな所あるじゃん?
あそこを縦1列になって2人の女の人が歩いてた。
前を歩いてたのは若くてぽっちゃりしたケバい感じの人で、トイレットペーパー8個入りの袋をかかえてた。
で、後ろを歩いてた女(多分)は髪は黒いキノコカットで、痩せてて安っぽい服装。
それで歩き方がデスノートの死に神みたいな歩き方だった。
空中を滑るみたいに移動する・・・。
しかも前の女の人の後ろに息がかかるくらいぴったりくっついて歩いてて、とにかく異様で、俺は「よく前の人の足踏まないなー」って思いつつ横向いてその人を見ながら歩いてた。
そしたらそれからちょっとして突然、後ろの女の人がガクッて膝ついて四つん這いに倒れて、胸抑えて苦しみだしたのよ。
俺はびっくりして立ち止まって凝視したけど、前の女の人は気付かずにそのまま歩いてエレベーター乗って行っちゃったんだ。
俺は「あの2人知り合いじゃなかったの!?あんなにくっついて歩いてたのに!?」って思った。
そしてすぐエレベーターから四つん這いになってた女の人の方を見たら、その女の人はいなくなってた。
ぞっとして友達に「今そこのマンションでさ・・・!!」って起こった事を話した。
そして友達にその女の人がどんな人だったか聞かれて気が付いたんだが、後ろの女の人の顔をよく覚えていない・・・。
その2人の真横よりちょっと前側を歩いてたから顔が見えてるはずなのに・・・。
前の女の人の顔は覚えてるし、後ろの人の前髪とかは何となく覚えてた。
でも後ろの人の目鼻立ちとかが一切思い出せなくて、記憶の中のその人はのっぺらぼうみたいになってて、俺は混乱した。
異様な雰囲気は歩き方だけじゃなくそのせいもあったのかな、と思った。
もう十数年前の話だけど、それがあってから今までいろんな人に話してるから結構記憶は確かだと思う。
俺は霊とか一切信じないから、自分なりにこの事が起こった理由を考えて納得してるけど、その時は本当に怖かった。