居留守で助かった・・・

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

日常に潜む怖い系でいくつかご紹介・・・。

【警官を装って・・・】
友人が学校帰り、バスを使っていた。
バスにいかにも気持ち悪いって表現がぴったりのおやじが乗ってきた。
友人はそのおやじに目つけられたみたいで、自分の停車場に降りたあと、おやじも降りてきた。

「家どこなの?携帯教えて?」

と、言いながら付いて来たらしい。

家は停車場から近かったけど、おやじに家ばれたくないから、近所のスーパーで時間潰したらしい。
気がついたらおやじはいなくなって、彼女は家に入った。

彼女の家には玄関オートロックがないので、訪問者は個室のドアの前までくる。

呼び鈴とドアを叩く音がした。

「警察です」

彼女は警察の世話になるようなことはしてないから!ってことで居留守を決め込んだ。
そっと、覗き穴を覗くくと、警官っぽい服装の男が一人いた。
しつこく居留守を使ったら、どこかへ消えたそうな。

【ズボンを探して】
これは去年の蒸し暑かった夏の夜に起こった話。
高校生の俺は2歳年下の弟と寝ていたんだ。
暑さで眠れない俺に対し弟は、横でスヤスヤと眠っていた。

しばらくして、いきなり弟が立ち上がったんだ。
俺は「トイレにでも行きたくなったのか?」っと訊ねたんだけど、弟は「違う。俺のズボンが無いから、探してるんだよ!!」っと意味不明なことを言い出した。
もちろん弟はズボンを履いてる寝たし、現に今も履いている。
そして弟は部屋中を探し出した。

弟は「ズボンが無い。ズボンが無い!何所行った!?」っとまだ訳の解らない事言ってる。
しまいには、机に置いてあった布切れを持ち、ズボンを履くような仕草をしだした。
もちろん、穴の空いていない布に足が入るはずは無い・・・。

弟の奇行を怖くなった俺は「ズボンって何?」っと訊ねた。
すると、弟は履いているズボンを叩き出し「コレ!コレ!!」っと答えた。
そして、「アレ?俺何でズボン探してんだ?」っと言い、何事も無かったかのように眠りだした。

俺は後日、弟にその夜の事を話したが弟は覚えてないと言った。
弟は寝ぼけてたにしては様子が変だったし、一切記憶は無くなっている・・・。
文で書くと怖くないが、体験した俺には相当怖かった話・・・。

【俺は隠していた・・・】
俺が小学5年の時の話。
友達と一緒に学校から帰宅している時だった。

たわいない話をしながら歩いていると100メートル先の公園の角からものすごい形相で自分たちを睨んでいるおばあちゃんがいた。

友達が「うわ、こわ・・回り道する?」と言ってたが俺が「隅の方歩いたら大丈夫だろ?」と言い、怯えながら歩くことにした。
そして公園の角に差しかかろうとしたとき、そのおばあちゃんはなんと石を思いっきりこちらに投げてきたじゃないか。

おばあちゃん:「うぼあびゃがでええああ!!!」

そんな奇声を発しながら・・・。

2人で「うわああああー!」と今来た道を戻ろうと走って逃げたが、なんとそのおばあちゃんは俺たちを追いかけながら石を投げてきた。

しかも速い!

奴は懸命に逃げる俺たちにポケットから石をリロードし投げる行為を繰り返した。

学校の中に逃げ込み、友達と息を殺しながら校門の外を見た。
なんとか逃げ切れたようでその場で2人でしゃがみこんでしまった。
友達を見ると涙目になりながら怯えている。

しかも眉毛の上に石であてられたであろう傷がついていた。
友達は「なんだよあのばばあ・・今度会ったらこっちが思いっきり石ぶつけてやる!」
そう思うのは当然だろう。

でも俺は隠していた・・・。

あのばばあ・・・身内だったんだよね・・・。

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