俺が住んでる地域には「髪結い」っていう子供の遊びがある。
まぁ、コックリさんとかそんな類の遊びなんだが。
真っ暗な場所で、自分たちで髪の毛を仕込んで作った蝋燭に火をつけ、数人であーして、こーしてから、目を閉じていると、誰かの背後に気配が現れる・・・って感じ。
で、本題。
この遊びには終わり方があるんだが、倉庫で遊んでいたその日は突然物が倒れる音がし、びっくりしてみんなが目を開けた。
すると、目を開けたうち、数人が悲鳴を上げた!
なにかを見聞きしたらしいが、俺にはさっぱり。
泣き出した女の子たちのあーだこーだとの話を聞いたあと解散。
うち一人は二度と家に帰ることはなく、今も行方不明。
その数年後、その時のことをいつも怖がっていた女の子が行方不明。
最初の失踪事件当時、小学生だった俺と友達数人は、いろんな人に話を聞かれたが、彼女たちの言葉を話すことはなかった。
信じてもらえるとも思ってなかったし。
まずいことになったという思いもあったし・・・。
今となっては彼女たちが何を言っていたのか、うろ覚えになっちゃったけど、子供の頃だから、怖がるばっかで大した意味のあることは言ってなかった気がする。
「ぜったい死ぬ」とか、「お化けが見えた」みたいな。
正直その時は、大泣きする女の子たちから早く解放されたかったんだよ。
その中にはよその小学校の子も居たし。
ただ、数年後、高校生になってから消息不明になった子は、会った時「間違いなく見たやつに連れてかれた」ってしつこかったな・・・。
俺はこの2人目の子が居なくなるまで、あの遊びが原因だとは思ってなかった。
今でも、どうなのか分からないけどな。
遊びの終わり方について何人かに聞いてたみたいだけど、俺を含め、皆覚えてないらしい。