短い都市伝説系で2つ程ご紹介・・・。
【犬の餓死】
2008年頃、新進気鋭の現代アーティスト(自称)により、驚くべき展示会が催された。
その目玉として発表されたのが「犬の餓死」というタイトルの芸術。
保健所で処分直前の犬を引き取り、エサを与えない状況で一週間放置した犬を展示するという内容であった。
もちろん様々な方面から非難が集中し、展示会は中止されることとなった。
数年前のことなので記憶している方も多いだろう。
ところが、その芸術家、懲りずに全国各地で展示会を繰り返しているらしい。
時には偽名で、時には路上で、「犬の餓死、この作品の買い取り料は一万円」という看板とともに。
飛ぶように『作品』は売れている。
人々の善意の数だけ。
あなたはこの芸術買いますか?
【霊感】
小学校の頃に流行った噂。
それは近くの神社に生えている木の葉で瞼(まぶた)を擦ると、霊感がある人には幽霊が見えるようになるというもの。
僕等の学校のすぐ隣がその噂の神社だったので、ある時、皆で一度挑戦しようという話になった。
そして放課後。
仲の良かった四人が神社に集まり、一番効果のありそうな「しめ縄」で、ぐるぐる巻きになっている木によじ登って、試してみることにした。
「どうだ、見えるか」
「何も見えない」
がんばって上った木の上、皆葉っぱで瞼(まぶた)をゴシゴシ。
「おっかしいな、霊感ないのかな」
「ばか、幽霊が居ないとみえないんだよ」
そんなこんなで、結局なにも起こらず・・・。
じゃぁ仕方ないから、さっさと木をおりて、○○君家でファミコンやろ、なんてことになったとき、×村君が半べそで言った。
「今降りちゃ、駄目だよ!!」
「なんでだよ」
「僕達、今、囲まれてる・・・」