友達のS君の話です。
恐いっていうよりは不思議な話かな?
S君が家に一人でいた時の事です。
夜寝ていると、どこからかザワザワと音が聞こえてきました。
最初はテレビの消し忘れかと思い確認したけど消えています。
それによーく耳をすますと、テレビとは違う方向から音は聞こえてくるので「隣の家か?」と思いながら、また眠り始めました。
暫らくしてもその音はやむ気配がなく、「うるせー!」と怒ったS君はとりあえず壁越しに怒鳴るつもりで起き上がりました。
しかし起き上がって気がついたのですが、音がする方向は隣の家と面している壁からではなく、家の中から聞こえるのです。
S君は音のする方向を探すと、そこは押し入れでした。
ザワザワとした音にまぎれて人の声も聞こえます。
「ラジカセを消し忘れたかなんかで、ラジオでもついてんのか?」と思い押入れの戸を開けた瞬間、彼は思わず自分の目を疑いました。
目の前では戦国時代の合戦が繰り広げられていたのです。(大きさはミニチュア版だったとか。)
驚いたS君が戸を閉め、再び開けて見たときには、もう普段の押入れの状態だったそうです。
当時彼は「もっとゆっくり見てりゃ良かったなー。」と言ってました。