ちょっと古い話思い出したから書いてみます。
高総体の打ち上げで21時頃まで大騒ぎした後、OB(大学生)の車でお墓に肝試しに行く事になりました。
私は断固拒否したんですが「女っ気がないと面白く無いだろ」と言う一言でお墓へ行く事に・・・。
結局2台の車で男の人6人(OBの人含む)と女2人(私含む)と言う大人数になりました。
コンビニで飲み物や花火などを買出しして、車で30分ほど移動。
付いたのは山の中腹にある墓地でした。
人数が多い事もあり、周りに明かりも無く雨が上がったばかりの濡れた墓地と言う状況なのに、そんなに怖くないなと思っていたのですが、車のエンジンを切ってワイワイ話しながら奥へと分け入り、ふと全員の会話が同時に途切れた瞬間、うなじの毛をチクチクと刺激されるような嫌な感じに襲われました。
全員の動きが止まったので、みんな同じ感覚だったと思います。
そのまま誰も何も話す事も無く10秒ほど経った頃、何が気になったと言うわけでもなく、全員がほぼ同時に同じ方向を見ました。
そこには墓地の横に設置してある(?)ゴミ捨て場と言うか、ごみ焼き場のような場所があって、懐中電灯の明かりの中に、お供え物や仏花、卒塔婆が捨てられていました。
そのごみの中に緑色の光の玉のような物も浮かんでいました。
みんな何故か声も出さずにそれを見つめています。
私も声が出せず、怖いのに逃げ出す事も出来ずに、それを見ていることしか出来ませんでした。
急にOBの人が「・・・な・・・んだ?・・・あれ・・・」と、途切れ途切れの声を出した途端、その光の前に銀色の人間の形をしたモノが現れました。
足の部分はごみに埋まったようにハッキリとせず、頭の部分には鼻も口も髪の毛も無く、頭の大きさを考えると異常に大きな真っ黒な空洞のような目が二つ見えました。
今思い出すと、幽霊なのか宇宙人なのか?と言った感じです。
そこで皆やっと動けるようになり、私も「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」と訳の分からない事を叫びながら車へと逃げました。
すみません、ここで逃げた私ともう1人の女の子、男の人3人の5人は無事に車にたどり着いて1台の車に乗り込み逃げる事が出来ましたので、ここから先はコンビニに着いた後に後から戻って来たもう1台の車に乗っていた3人から聞いた話です。
私たちが逃げた後、私たちより先に進んでいた男の人3人の目の前に、瞬きをしたわけでも無いのにその幽霊が突然現れたそうです。
逃げようと走り始めていたので、2人は何とかよけましたが、OBの人はそのまま幽霊にぶつかってしまったそうです。
ぶつかった幽霊は水の塊のようにはじけて、地面に吸い込まれて行きました。
OBの人はずぶ濡れになったまま地面に倒れこみ、上手くよけた2人はそのまま車に逃げ込みました。
私たちの車が遠ざかってゆくのを見て、2人は急いでエンジンを掛けたもののOBの人が心配になり、意を決して戻ってみたそうですが、そこにOBの人の姿は無く、緑の光も幽霊も居ませんでした。
車に戻ると、OBの人が乗っていて「おい、何してんだ?あっちはもう戻ったみたいだし帰ろうぜー」と何事も無かったように話し掛けてきました。
2人は「大丈夫だったんすか?!」「幽霊は!?」などと聞いたようですが、OBの人は「あー」とか「うん」とか話をはぐらかすばかり。
やっぱり怖くて話をしたくないのかも知れないと思い、そのまま3人で帰ってきたそうです。
コンビニで合流した後は何となくシラけてしまい、解散となりました。
その後OBの人に何か変な様子があったと言う話も聞きませんし、その墓地に幽霊が出ると言う話も聞きません。