これは、私が中学二年の時の話です。
この事をきっかけに霊という物を信じることになりました。
私たちの住んでいる地域には「石敢富(いしがんどう)」という置物がある。
それは、霊道やT地路、霊の溜まりやすいところに置く御守りみたいなもの。
私たちの教室にもそれはありました。
新学期、担任の新規の女の若い先生だった。
最初のオリエンテーションで先生が一言。
先生:「あの石敢富には触れないで下さい」
ですが、私たちはあくまで中学二年です。
次の日Aが足を怪我をしました。
言うまでもなく石敢富を蹴ったらしい・・・。
先生:「やっぱり・・・・・・」
寂しそうな一言でした。
大事には至らなかったが、交通事故で足だけぶつかったらしい。
しかもひき逃げで、捕まらなかったらしい。
月日が過ぎ、卒業式を迎えることになりました。
最後のホームルームで、先生が急に泣きました。
最初は、私も「色んな思い出があったなぁ~」と私自身も思い出に浸っていました。
先生:「黙っててごめんね」
先生が泣きながら続けた。
先生:「ロッカーの右後ろに一年間ずっと女の子がうつぶせでいたの。掃除の時も、給食の時も、授業の時もずっと」
先生:「みんな見ちゃだめ!!!」
一瞬取り乱した先生が、正気を取り戻す。
先生:「今も居るから見ないで。だけど、今日で最後だね。女の子も分かってるようだよ」
先生:「今日は前を向いてる」
みんながどよめく・・・。
??
よく考えたら、”その”女の子の前はAの席だっ!!
先生:「今度は頭だ」
先生は微かに笑ってた気がした。