自分が学生だった頃の話。
夏休みに友人とキャンプ場管理のバイトをした。
二人組で住み込み。
お客さんは自分で張ったテントに泊まるのだが管理人はログハウスの様なちゃんとした家でお泊り。
ある晩、2時頃だった。
窓の外で人が話す様な音がして目が覚めた。
その声がすぐ近くからだったのでちょっと怖くなって耳を澄ませた。
するとその声は外からじゃなく隣で寝ている友人の寝言だったのだ。
状況は、少し離して布団を敷き俺は友人に背を向けて寝ている感じ。
で、その声が確かに会話になっていた。
1人3,4役みたいで、「・・・の方が良くない?」「え~めんどくせぇ」など聞こえた。
面白い様な少し怖いような気分だった。
で、その声が小さくてよく聞こえなかったので寝返りをうってそいつの方を向こうと体を動かした時に「シッ!黙って!」とその中の一人が言った。
そしたらその瞬間から一切の寝言を言わなくなりシーンとしてしまったのだ。
俺は心の中でえー!とすごいリアクションをしてしまった。
翌朝その事を友人に伝えるとまったく覚えていないという。
思えばそいつは「黙って!」なんて言わなそうなやつなのである。
「うるせぇ!」ってキャラ。
それなのでこの自分会議エピソードは「その頭良さそうなやつと交代した方がいいんじゃない?」って感じで、笑い話になっているがあの瞬間は少し怖かった。