わき腹を刺して逃げた

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

高校のときの体験。
マジで怖かった。
長いです。

私の通ってた高校は、めっちゃ田舎で、通学が大変だったから人数も少なく、地元の子がほとんどだったんです。
けど、特殊な科があったから遠いところから来る子も3割くらいいて、数人は寮に入ってて残りは1、2時間かけてバス通でした。
で、学校の周りにバス停が3ヶ所あって、どの地方から来るかで降りるバス停が違うんです。

バス停A、B組は正面門からが一番近いので、そっちから入るんですけど、バス停C組は正面門が遠いので、西門から入ります。
その西門までの道が、狭い、暗い、人がいない、という嫌な道で、避けて遠回りして正面門に行く子もいました。
で、私はそのバス停C組の一人で、全部で6、7人くらいいました。

前置きが長くなりましたが、一年のときの話です。
当時、3年の先輩(女)で、もうなんていうかすごい可愛い人がいたんですね。
鈴木あみにそっくりで、顔なんか同じ人間かってくらい小さいし、体もモデル並みに細くてあこがれてました。
めちゃくちゃあこがれてました。

それで、その先輩は同じバスだったんです。
先輩はいつも西門を使ってたので、私は先輩の後ろをついていくように、、毎日登校していました。
先輩の短いスカートからスッと伸びた白くて細い足を眺めるのが好きだったんです。
文章にすると変態っぽくなりますけど同性でも、ないもの持ってる先輩は私の中で神格化してたんですよ。

そんなある日、本物の変態が出ました。

あの西門を使うときに通る、暗くて細い道です。
20代くらいの青い作業服を着た男が、生徒ウォッチングしてるとのことでした。
私の通ってた高校は女子の割合が多く、可愛い子が多いのも有名だったので、変態はよく出てて、だから珍しいことでもなかったんですが・・・一応先生は西門は使うなと、注意してましたけど普通に使い続けてました。

そして、問題の朝。
私はいつものように先輩の後を追うように、例の細い道に入りました。
すると、先輩の前を歩いている隣のクラスの子がチラッと見えたんです。
その子が、角を曲がったとたん「きゃー!!」という悲鳴が聞こえました。
何事かと思ったら、あの生徒をウォッチングしてるだけかと思っていた変態が自分のアレを出して、頑張っていたんですね。

正直、(゜д゜)ポカーンてなりました。
初めて変態をそばで見た感想はキモイの一言です。

それからこれは、どげんかせんといかん!と思った瞬間でした。
あの細くて、可愛くて虫も殺せないような先輩が、そいつを巴投げしたんですよ。

また(゜д゜)ポカーンてなりました。

そんで、腕を後ろにもっていって押さえ込んで動けなくして、捕まえたんです。
私はやっと我に返って、急いで携帯から学校に電話して、警察を呼んでもらいました。

すぐ、学年主任のデブと生活指導のハゲと、体育の筋肉が来てくれて、先輩と入れ替わりました。
先生が来てくれて安心したのか、隣のクラスの子は急に泣き出しました。
それを見て、先輩が抱きしめてなぐさめながら、保健室に付き添っていきました。
私はそれを眺めなが羨まし過ぎる・・・って違う意味で泣けてきました。

それからしばらくして、3年生があと少しで登校しなくてよくなる日が近づいていた頃でした。
もう先輩に会えなくなるのか・・・と悲しくなりながらも、日課の先輩の後を追う朝。
その日の朝は、細い路地に入りかける手前で、友達に声を掛けられました。

その友達は、チャリ通でとても珍しいことでした。
と、言うのも私が毎朝使うバスは、7時50分にバス停に着くです。
学校は8時20分に門を通ればOKですから、地元のチャリ組は滅多にこんな早くきません。
それで「なんだよーお前早ぇなぁ」って話してたら、その友達が「コンビニ行かね?」と誘ってきました。
で、まぁいいやと付き添うことにしたんです。

それでコンビニで買い物してから出たとき、けたたましく救急車が前を通過していきました。
こんな朝から誰か危篤かよっと思ってたら、今度はパトカーが二台走り去っていきました。

「何?何?事件かな?」と友達はのりのりで、正面門から入ろうとしたら、寮の前にパトカーが止まってるんですよ。

えええって野次馬根性がわいて友達と現場に見に行こうとしたら、先生に止められて見に行けず、仕方なく教室に戻ったら、しばらくして寮生が登校してきました。

友達と2人で・・・ってか他にも気になってた子が一世に寮生に質問をなげかけると、みんな青ざめた感じで、なかなか話してくれません。
そしてやっと、出た言葉にまた、ええええとなりました。

私が憧れてた先輩が変態に刺されたらしいんです。
マジでショックを受けました。

後日談をまとめると、変態は、細い路地で先輩を待ち構えていたらしく、わき腹を刺して逃げたそうです。
先輩は自分の手で止血しながら、学校より近い寮に駆け込み、救急車を呼んでもらったそうです。
幸い軽症で無事でしたし、その日のうちに変態は逮捕されました。

けれど、正直いってあの日、友達に声をかけてもらってなかったら、顔を見られていた私も・・・。
そう考えると、恐ろしくて数日は眠れませんでした。

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