自分は京都からかなり離れた場所に住むごく普通の学生です。
霊感は少しだけあって、たまに幽霊の見た光景や生前の光景見ることができます。
といってもほんの少しだけで、宿舎はごく普通の物に感じられました。
ところが、自分の友人Aがこう言ったのです。
友人A:「みんなー・・・ごめん。変な奴が憑いてきちゃった」
しかし、自分以外の班員は、トランプや作業に夢中で聞こえたのは自分だけのようでした。
自分:「変な奴って・・・何が?」
友人A:「んーまぁ、幽霊」
もしかして、コイツ実は電波なのか・・・?
この時はそう思っていました。
自分は少し霊感があるので、”何かいる”ようには感じませんでした。
自分:「気のせいだろ。何も見えないよ」
こんなやり取りが続き、結局はうやむやのまま、消灯時間となりました。
翌日がとても早いとのことで、10時という破格の速さの就寝です。
もちろん寝れるはずもなく、定番のトークに夢中になって夜もどんどん更けていきました。
過半数が寝込んだ1時頃のことです。
やっぱり寝れなくて、部屋を眺めていたところ・・・部屋の角にぼやぼやした何かがあることに気付きました。
ボッ・・・と光ってるように見えたので、見ていると、だんだん形が分かってきました。
小さな男の子のようです。
それに驚いた自分は、Aがまだ起きていることを信じて、声をかけました。
自分:「A!A!おい!アレ見ろよ!」
友人A:「・・・やっぱりお前も見えてたんだなぁ」
マイペースなAはまったりとした口調でいいました。
友人A:「男の子だろ?それだけじゃないよ。この部屋にはかなり多くの霊がいるよ。ざっと10匹以上」
自分:「え?は?」
自分にはその一体しか見えませんでした。
友人A:「ほら、よく見ろ。台所の隣に男の人が一人、テレビの後ろに黒い靄、押入れにも」
そういわれてみてみると、台所の霊はなんとなく見えましたが、他のものは見えませんでした。
自分:「台所のは見えるけど、他は見えないな。本当にいるのか?」
友人A:「窓の外はヤバイ。本当にいっぱいいる。どうなってるんだこの宿舎」
友人A:「俺の足元にもいるし・・・」
Aはここで手で払うようにして布団を叩き、その途端、Aはげっそりした仕草を見せました。(暗くて仕草くらいしか見えない)
友人A:「これ、やると疲れるからいやなんだよねぇ」
どうやら、Aは幽霊を払い除けたようです。
しかし、どうやって?
そんな疑問はありましたが、とにかく怖いし反応するのも疲れそうなので深くは追求しませんでした。
よく分からなかったのですが、これ以上どうしようもないため両者ともに精神的な疲れからか、気絶とは言えませんが気付いたら眠って朝になっていました。
そして京都を堪能してまた次の就寝時刻直前のこと。
電波君だとは思うのですが、一応、この部屋自体に霊が集まっていると言っていたので、自分は朝ごはんに出てきた塩を拝借し、水に入れ、そこに十円玉を沈めました。
「霊がいるなら、一箇所に固めてしまおう!いろんな所にいるから怖いんだ!」
という発想からできた素人考えの、霊を集めたり、追っ払ったりしそうな物を集めて入れただけです。
その目論見は大成功、今日は快眠・・・と両者共々思っていました。
そして・・・同じ位の時刻、午前1時頃の事です。
やっぱり、緊張してか眠れないのです・・・。
それはAも同じようでした。
Aと暗い中雑談していると、突然、声を少しだけ大きくして言ったのです。
友人A:「ちょっ・・・マジ?!おい!アレ!」
Aは塩水と10円の入ったグラスを指差しました。
しかし、私には黒っぽいもやが少しあるようで、そこまで声を張り上げるようなものには見えませんでした。
自分:「確かに昨日みたいな黒いもやはあるけど、昨日ほどじゃないでしょ」
その時です。
山や川、鳥や狐、みみず、かぶと虫、どこかで見たような木製の扉や地蔵・・・そんな映像がひたすら眼に写りました。
Aにそれを説明すると、Aには見えないようで、やはり自分だけにしか見えないようでした。
自分:「これ、幽霊の生前の記憶なんじゃないか?」
何度かこういった経験のある自分は、声を小さくしていいました。
友人A:「そうだとしても、もうどうする事もできないし、ゲームじゃないんだから解決なんて無理。あのグラスをもっと部屋から遠ざけるんだ」
勇気を決して、自分が部屋からグラスを遠ざけ、廊下の目立たない所に隠し置きました。
その途端、部屋が軽くなりました。
それに安心したのか、自分はそこで気絶してしまいました。(昨晩のように、眠ったわけではない
その後は疲れながらも京都を満喫し、自分の住む地域へ戻りました。
しかし、帰った後も恐怖に悩まされています。
Aは修学旅行に持っていっていた、安部清明(あべのせいめい)、清明神社のお守りが破れたと言っていました。
自分は、夜になると誰かの気配を感じたりします。
それに、友人Bとスカイプと通話していたところ、謎の文字化けした音声ファイルが送られてきました。
しかも、丁度その京都での体験を話していたときに、です。
自分:「・・・なんだこれ?文字化けしてるぞ。ダウンロードしたほうがいい?」
B:「・・・は?何を?」
自分:「?チャットログみろよ、お前からなにか送られてきてるぞ」
B:「え?俺しらねーぞ!気持ちわる・・・開かないほうがいいよ最近、スカイプ感染型の変なのあったろ?あれかもしれんし」
Bはこういった経験に弱いので少し震え声でそう言いました。
自分:「どうせお前なんだろ?ダウンロードするわww」
そういってダウンロードして音声ファイルを再生しました。
「アアアアアアアアァァアアイヒィアアアアアアアアアガアアアアアア!!!!!!!」
5秒の短い音声でした。
夜も更けていて、真夜中で、すごく怖かったです。
自分:「おい・・・これ、悪戯だよねな?」
B:「知らねーよ。ってか何のファイルだよ」
自分:「なんか、呪怨みたいな声」
B:「は?言っとっけど、マジで俺じゃないからね」
自分:「おっ・・・おう」
と、この様な感じです。
如何だったでしょうか?。
なお、これは一週間ほど前の出来事です。
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