今でも鏡が苦手な理由

カテゴリー「心霊・幽霊」

以前付き合っていた彼女は、顔はイマイチだったがオッパイがデカくて肉付きのイイタイプだった。
男性経験は少ないがそのぶん積極的で、進んで口に頬張ってくれるサービスもなかなかだった。

双方の都合により毎度ラブホだったので、日毎に場所を変えつつ、ある日とあるお粗末なラブホに入った。

ベッドのクッションがイカれてギシギシと・・・。
あと、片脇の壁に巨大な鏡が埋め込まれていた。
いつもどおり事を進めて、鏡に映る自分らの痴態を見やると、彼女が鏡ごしにこちらを凝視していた。

そのあまりの無表情に驚いて現物を見下ろすと、いやいや、荒い息。
しかし視界の横では明らかにこちらを見ている彼女が写り込む・・・。
なにやら違う汗が噴いてきて、それでもやる事はしっかり終えた。

しばらく雑談したあと彼女が眠ったので、自分もションベンでもして寝るべとトイレに立った。
戻ってくると斜め前に鏡があってベッドが映ってるんだが、シーツから首だけ出した彼女がやはりこちらをじっと見つめていた。

当の本人は天井向いて寝息というか軽いイビキをかいているってのに。
あの能面のような無表情は今でも瞼にこびりついてる。

とっくに別れてここ数年女日照り。
しかし今でも鏡は苦手で、錯覚とも言い難いいやーな出来事。

栃木県の某ラブホテルの話でした。

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