おのれ!侵入者もしくは幽霊!

カテゴリー「心霊・幽霊」

とあるアパートに1人暮らししていた時の不思議な体験談です。

土曜の夜、普通に眠くなったんで電気消してロフトに上って寝た。
で、寝てたらふと意識が戻った。
みんなよくあることだと思うが起きたというより、「あ、目が覚めた」と頭で思う感じ。
目はまだ閉じてる。

ここからがおかしい事なのだが、普段だとそのまま1回起きてトイレ行ったり、あとどれくらい寝れるか時計見たりするのだがこの時は違った。

目が開けない。
さらには動けない。
そして目を閉じているのに明かりを感じる。

視界が白い。

なんだろうと思っていたら丁度頭の右側から影のような黒が伸びてきている。
実際影だろうと思えた。
何故なら俺が寝ている場所の頭の右側はロフトへ上る為の梯子がある。
そこから人が上ってきている感じがする。
ここまでまだ目を閉じているが目を閉じていても至近距離に人が近づいてきたら気配を感じる。

何だ?と思っていたら人の気配はロフトに上りきり、律儀に足元右側に移動してから改めて足元から顔の方に向かって移動し始めた。

ここで初めてもしやこれが伝説の金縛りというやつか!?とか思っていた。
そうこうしているうちに人の気配から実際人に変わっていった。

変な表現になったのは目を閉じているのに人の表情や格好、性別が分かってきたから。

女だ。

髪が結構長い女が顔を近づけてきている。
表情は無表情。強いて言えば普通。

格好は何だろう。
OL?

この時点ではまだ頭の中は冷静なつもり。

俺:「結構美人さんだ」

俺:「そういえば金縛りって半分寝てて半分起きてるから体は動かないが夢を見ている感じって話だっけ」

俺:「あ~これは金縛りにあった人は幽霊幽霊言うはずだわ」

とか余裕こいて考えていたが・・・。

考えているの内容とは裏腹にやばいぐらい鳥肌が立っている。

顔に息を感じる。

というか顔面ドアップになった時点で「そろそろ普通に怖いから取り敢えず目を開けよう」てことにした。

とはいえぜんぜん目が開かない。
体も動かない。
そしてついに女が俺に触ってきた。

今度は上から順におでこ、喉、胸、腹、右足そして・・・。

俺:「やばいやばいやばいやばい」

瞬間、パッと目が覚めた。

物凄い寝汗。
ドキドキしてて鳥肌も半端なかった。

でも、女はいなかった。
残念。

俺:「これが金縛りか。成る程、これは怖いわ」

ピンポーン。
チャイムが鳴った。

俺:「ああ。インターホンで目が覚めたのか」

ある物が日曜朝に届く予定だったので速攻金縛りは忘れた。

取り敢えず降りようしたのだがロフトから落ちた。
自業自得ではあるのだが何と言うか、普段降りるときは梯子に手を掛けてから体の向きを変えて足から降りるのだがこの時は無理だった。

梯子が無かった・・・。

バランス崩して落ちたが何とか頭から落ちずに背中から落ちたので大事には至らなかったが右足に激痛・・・。

いや、そんなことより右足が机の上のノートパソコンを直撃している。
モニターもろ割れてる・・・。

俺:「やっちまった」

ピンポーン。
だが、宅配のにーちゃんは待たない。

またチャイム。
まあとにかくブツを受け取ろう・・・と、テンション駄々下がりで立ち上がりインターホンで返事をしようと受話器に手を伸ばして

停止。
受話器の横の時計。
午前3時。

何だ???

そこでまた頭フル回転。
午前3時に宅配?

いや宅配じゃないのか?

でもこんな時間の来客は有り得ないだろ。
友達だったらまず携帯で連絡してくるよな?

ピンポーン。
周りを改めて見てみる。

そういえば何で電気が付いてる?
俺は普段寝るときは真っ暗にしないと寝れない派だ。
昨日は普通に寝たはずだ。

ピンポーン。
そういえば何で梯子が無かった?

梯子どこだ?

床に置いてあった。

何で?

フックになってるから人が外さないと地震でも取れないはず。
と、いうことは。
さっきの金縛りが頭をよぎる。

ピンポンピンポンピンポンピンポン・・・。

無視。
俺は自分が家にいる時は鍵を掛けない。
当然鍵は開いている。
もう一度冷静に考えよう。

1.侵入者が家に入ったのか。
2.それとも見事な心霊現象(現在進行中)か?

2の場合は専門家じゃないんでもう仕方ない。

諦めよう。

1の場合は侵入者が1度家に入り、電気を付け、ロフトに上って俺を触って外に出て、で、今チャイムを鳴らしていると。

どっちにしてもおかしい気がするが最優先はやはり1だ。
今の足を負傷した俺ではやられる。

そこで音を立てずに玄関に忍び寄り鍵を掛ける。
まだチャイムが鳴っているが続いてチェーンを掛ける。
これで侵入は不可能。

2は知らん・・・。

余裕が出来たのでドアスコープで外を見るがいない。

誰もいない・・・。
まだ鳴ってるんだけど。

ピンポンピンポンピンポンピンポン・・・。

しかしこのままでは寝れない。
幸いドアをノックとかされているわけではないので最終手段を発動した。

ブレーカーOFF!!

チャイム止まったよ。
流石の侵入者もしくは幽霊?も電源が入っていなければ手も足も出まい。
もう物音も気配も感じない。

寝れる。

真っ暗だが俺は寝るときは真っ暗派だ。
ロフトに上るのは諦めて手探りでソファーに向かい、寝た。

翌朝、やっぱりチャイムで起こされたがちゃんと宅配のにーちゃんだった。

待ちに待ったブツは届いたがパソコン大破したんで意味無し。

おのれ!侵入者もしくは幽霊!

以上がアパートでの不思議な体験談です。

体験談なのでオチが無くてすいません。

俺は幽霊を見たことはありませんが、他にもこのアパートに住んでいた2年間で色々ありました。
見える人が見たら何か憑いてると言われてもいいのでは、と思えることは結構起こりました。
単に不幸なだけかもしれませんが、物的被害とタイミングの不可解さはこれが1番の体験かと。

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