昔飲食店でバイトしてたときの話。
夕方開店前、私は店のトイレの掃除をしてました。
私は洗面台の大きな鏡に背を向けて、三つあるうちの一つのトイレを、トイレブラシでごしごしと磨いていました。
トイレを磨いていると、トイレのドアがバタン!とすごい勢いで開いて、バタバタバタ!!と誰かが隣のトイレに走り込んでくる気配がしました。
バイト仲間が数人、店内で同様に清掃作業をしていたので、その中の一人が具合悪くなったのかな、と思いました。
隣のトイレからは「おえええええええ!!おえええええええええ!!」と、ゲロを吐くような、苦しそうな声が。
私はトイレ掃除をしながら、「誰か二日酔いなのかな?」と思いましたが、しばらくたっても「おええええええ!!」という声は止まりません。
私は心配になって、その吐いてる人にお水でもあげようか、と顔を上げたのですが、鏡越しに映る隣のトイレ扉があきっぱなしでそこには誰もいません・・・。
その瞬間、嗚咽音も、ぴたっと止まりました。
あんまり怖くないかもしれないけど、個人的にはものすごい怖かった体験です。
飲食店は某有名ファミレスです。