登場人物としては、俺、霊が見えるクラスメイト、気功をすこし使えるK君S君かな。
高校2年生時の中間テストのころ、トイレから俺が戻ってきたときに教室の空気が明らかにおかしかった。
幽霊とかが分からない人はとりあえず、クーラーのきいた部屋から暑い部屋に出るのを想像してくれればいいよ。
俺の教室にはクーラーはなくて、外の温度とも離れてなかったけど、あきらかに温度以外のなにか重苦しい力が教室全体にかかってた。
それがテストの合間の休み時間だったから、とりあえず霊が見える友達に「いまいるよな?」って聞いたらコクコクと頷いて、霊に気づかれたくないからかそいつはそれ以上俺と話すことはしなかった。
休み時間が終わってテストが始まって30分ごろ、問題をあらかた解き終わった俺は休み時間からずっと続いてるその変な圧力の位置を特定しようと、自己流の気功?みたいなのでずっと探してた。
集中力をたかめて3分くらい後に、その出所の位置がわかった。
なんと幽霊の見えるクラスメイトの頭上にいるではないですか・・・。
おいおいまじかよ・・・と思いながらずっと気を使って観察してると、明らかにおかしいことに気がついた。
そいつの気の流れが教室の上から下にザァーって流れる形になっていた。
つまり身長2m級の化け物?!
ビビりながらテストも終え、嫌な気分も引きずったまま俺は家に帰宅した。
それから3日後の土曜日の夜。
その日はK君、S君が泊まりにくることになってた。
テストが終わった日から俺の家のトイレにはずっと同じ”重圧感”があるのをK君S君には伝えていた。
憑いてきたのか??
二人が到着する前に俺は一人でどうにかできないか模索したけど、気功っぽいことができるといっても所詮庶民レベル・・・。
何もできずに彼らの到着をまった。
夜の7時ごろに彼らが家にきて予定通り泊まることになった。
ある程度遊んだりしたあと、とりあえずその二人にはトイレに一人づつはいってもらった。
そして三人で何かいることを共感して「3人の気をぶつけてどっか飛ばそうぜwww」って話になって頑張って気を送った。
でも、ここが不思議でそのトイレに向かって気を送ってもすべての気がそこでブロックされる。
俺が腕に気を集めてトイレに腕を入れてみたら、あら不思議。
腕はあるんだけど入ってる部分から気が放出されないという・・・。
こりゃ無理だなってお互い理解して俺を除く2人は買い出しのためにコンビニに行きました。
そして俺は暇だから自分の部屋に戻ってベッドでごろごろしてた。
すると、たぶんその霊だと思うけど、首を握りしめられる感覚に襲われて、とりあえずある程度気功をやってる俺に「そんなの利かんわ!」って感じで見えないその手を握って思い切り気を流しこんだ。
すると、そこで霊気的な何かは消えていました。
その後、二人が帰ってきたときにはもうトイレから前の圧力は消えて普通なトイレ?には戻っていた。
週明けの学校で聞かされた話なんだけど、霊が見えるやつが言うにはテスト後、あの霊はどうやら俺に憑りついていたらしく、その霊は天井から上半身をぶらーんと垂れ流して逆万歳をしていたらしい。
だから身長が2mみたいに見えたわけか!と納得して、なぜそんな大事なことをその時言ってくれなかったのかは教えてくれなかった。
ただそのことがあってからかなあのトイレにいるときは無駄に気の流れが見えるようになった。
やっぱ水場だから力が強まるのか分からないけど、もしかしたら今でも残留思念の欠片でも残っているのかもしれない。